愛知民報

【09.11.08】台風18号 農業用温室に被害 ガラス割れ、ビニール飛ぶ 栽培継続に負担多く 田原市

もとむら伸子参院予定候補者が調査 日本共産党

 
 もとむら伸子日本共産党参院愛知選挙区予定候補者は10月30日、台風18号で農作物や農業施設が被害をこうむった田原市内の現場を訪れ、農家から実情と国や自治体への要望を聞き取りました。

 田原市は温室を使った施設園芸が盛んです。菊の産出額は全国1位、メロンの産出額は全国5位です。

 「かまぼこ型のビニールハウスが全部吹き飛んでしまった。トマトの出荷ができず、1000万円の減収」

 「強風で巻き上げられた砂利が吹き付けてガラス温室が穴だらけになった。ガラスの張替えに1600万円かかる」

 ハウスメロン、トマト、電照菊を栽培している農家が悲痛に訴えます。

 トマトとメロンを栽培している農家ではトマトの収穫前に台風に襲われました。細井さんは「出荷できない分の減収に加え、台風が来る前に張り替えたビニール代、破損したハウスの撤去費用など負担が重い。トマト栽培を再開しても経営的に耐えられるかどうか…」と肩を落とします。4人雇っていたパート従業員はすでに解雇しました。

 電照菊を栽培している農家では「割れたガラスで葉が削れてしまった菊もあり、大損害。修理もガラスの張替えだけでは済みません。電気の配線やガラス片が混じった土の交換も必要です。1000万円を超す修理費と作付けできない被害が大きい」ときびしい表情で話します。

 温室の天窓が飛んでしまったために余分に燃料をたいて栽培を続けているところも。燃料のA重油は4キロリットルのタンクが2週間で空になるといいます。燃料代の負担も大きくのしかかります。農家は「立て直す力がなければやめるしかない」「年末は出荷が増す時期なのに年を越せないかも」とも。

 地元の日本共産党田原支部の河辺正男支部長(前田原市議)は「施設園芸農家の経営は苦しい。国、愛知県、田原市は正確な状況把握と再建できる手厚い支援をしてほしい」と語りました。