自民党政権下で赤字と環境破壊の道路建設を支えてきた道路特定財源が社会保障にも使える一般財源化されたにもかかわらず、道路予算は減らず、高速道路など自動車道路の建設が止まっていません。
愛知県内でも、将来需要の過大予測、沿線環境の悪化、自治体の財政負担など問題の多い道路計画が続いています。住民の反対運動が各地でおきています。
地球温暖化抑止の温室効果ガス削減目標の達成のためにも、「建設ありき」の道路行政の抜本改革と、自動車依存から公共交通重視への交通政策の転換は大きな課題となっています。
新政権が「ムダの根絶」「不要不急事業の中止」を言うなら“問題道路”の見直しが求められます。
道路公害反対愛知県民会議の大川浩正代表委員は「人口減少、若者の車離れ、ガソリン高騰など道路や車をめぐる状況は大きく変化しています。交通量増大を前提にした国などの道路建設計画は破たんしています。道路行政の転換をはかるべきです」と話しています。
【一宮西港道路】
東海北陸自動車道と伊勢湾岸道をつなぐ道路計画。必要性に疑問。
【名古屋高速4号線】
中部国際空港方面へのアクセス道路。建設中だが、沿線住民が公害反対運動を展開。
【名古屋環状2号線】
名古屋市の新興住宅地を通る有料自動車道道路。スーパー中枢港湾の名古屋港へのアクセス。地域環境・景観に影響大きい。住民が公害反対運動。
【西知多道路】
東海市-常滑市の中部空港アクセス道路計画。名古屋都心からは名古屋高速4号東海線に接続。空港利用の減少で必要性に疑問。
【名古屋瀬戸道路】
東名高速道路と東海環状自動車道を結ぶ道路計画。万博用に一部開通したが利用低迷。延伸は赤字拡大。
【三遠南信自動車道】
長野県飯田市から愛知県を経由し静岡県浜松市を結ぶ道路計画。急峻な山岳地のため多額の建設費が必要。
【第二東名】
横浜と名古屋を結ぶ高速自動車道。総事業費4兆5千億円。採算性、必要性とも問題。
【名浜道路】
半田市と蒲郡市を結ぶ自動車道。中部国際空港のアクセス道として必要性に疑問。
【伊勢湾口横断道路】
渥美半島から三重県伊勢市に至る伊勢湾の海峡横断道路計画。事業費2兆円とも。赤字と環境破壊の問題道路。
名古屋市の道路計画 住民が反対運動
23日、名古屋市内でおこなわれた第12回道路公害反対運動交流集会には、名古屋市内の道路建設計画やそれによる環境悪化に反対する住民運動の関係者が出席し活動を報告しました。
【千種区・四観音道】閑静な住宅地での高架式道路建設に反対。【昭和区・高田町線】住宅地の道路建設計画の白紙撤回を要求。【天白区・相生山】ヒメボタルの緑地を貫通する道路建設に反対。【熱田区・名古屋高速3号線】建設工事被害防止、道路公害反対で運動。【中川区・名古屋高速4号東海線】環境対策を要望。【中村区・笹島開発】地域住民の立場から改善要望。【環状2号線】守山区、天白区、緑区などで公害防止・環境対策、建設工事による家屋被害解決を求め運動。