愛知民報

【09.01.11】労組 非正規が急増 “使い捨て”はもうごめん 育つ連帯の意識

 2008年の愛知県内の労働組合状況の調査によると、労組数は2654組合で、前年より52組合減ったものの、労組員数は75万5160人で、前年に比べ1万4368人増えました。

 そのうちパートタイム労働者は2万3900人。前年より2914人増えています。組合員全体の増加率1・9%に対しパートは13・9%と10倍以上。非正規労働者の労組加入が急増しています。

 労働組合に組織されている雇用者の割合(推定組織率)は21・7%。前年より0・3ポイント増え、1994年から14年ぶりの増加となりました。

 官民別及び企業規模別の状況は、民間は2388組合で66万5231人、官公が266組合8万9929人。民間の企業規模別の組合数では100~299人が452組合と最も多く、次いで1000~4999人が451組合となっています。組合員数は5000人以上が最も多く、26万880人(民間組合員数の39・2%)となっています。

 産業別の労組員数は、愛知の産業構造を反映して製造業が769組合、36万2843人。組合員全体の48%を占め、ダントツの第1位。第2位は、卸売・小売業405組合、8万135人、10・6%。第3位は運輸業360組合、6万2004人、8・2%の順。

愛知県労働組合総連合 榑松佐一事務局長の話

 労働組合員数、とりわけ非正規・パート労働者の増大は労働者の雇用と権利を守るうえで大きな前進です。

 増加した組合員数の半分は連合加盟のトヨタ関連企業労組が加入させた期間工7千人です。この調査後、金融危機の影響で期間工の大量首切りが進んでいます。トヨタの期間工は「景気後退で首になっても組合は俺たちを守ってくれない」と怒っています。

 今、調査すれば組合員数は減少しているでしょう。「非正規切り」を許さないたたかいは今年が正念場です。

 愛労連はパート労働者の組織化に努力しています。昨年、医療・福祉職場と自治体職場でパートの組合員が増えました。運動が実り昨年4月から自治体の時給が平均100円アップしました。この成果を知らせたところ100人以上が自治労連に加入しました。