今後に勇気と展望
トヨタ自動車在職中に死亡した同社社員・内野健一さんの妻が国を相手取り労働災害の認定を求めて勝利した「内野過労死裁判」の勝訴報告集(写真)が発刊されました。
11月29日、名古屋市内で妻の博子さんが出席し、発刊記念の「内野判決を今後に活かす集会」が開かれました。内野さんの事件は弁護団によると、トヨタ社員の過労死・過労自殺事件で、実名を公表して労災認定をたたかった初めてのケース。「しんぶん赤旗」の報道につづき、内外のマスメディアが内野さんの過労死裁判を取り上げ、「世界のトヨタ」の過酷な労働実態を世界に知らせました。
報告集は130ページ。「QCサークルを業務と認定した点で日本の労働裁判史上画期的」(猿田正機・中京大学教授)、「QC活動を業務として認め、遺族年金額にも反映させたこの決定は、労働基準行政の根本的な転換につながる」(小池晃・日本共産党参院議員)などの評価や労災申請から判決後の運動に至る経過と資料が掲載されています。
労働災害の根絶や長時間・過密労働の改善を求める労働者に勇気と展望を与える報告集です。