「福祉予算を削るな!福祉を金もうけにするな!」―。名古屋市内で10月26日、社会福祉制度の充実を求める県民集会が開かれました。福祉施設の事業者、職員、利用者ら1000人近くが集まりました。保育、障害者、高齢者の福祉関係者が壇上で「労働条件は劣悪。これ以上の助成金をカットしないで」と訴えました。憲法25条にもとづく社会保障制度の充実を求めるアピールを採択し、市内をパレードしました。
次々に退職
民間の介護施設で働く男性(37)は「介護報酬単価の引き下げの影響で、どこの施設も経営難です。低賃金、重労働のため介護労働者が次々と退職していく。このままではサービスが低下し介護は崩壊する。自治体は必要な予算や施策をとるべきだ」といいます。
14カ所が閉鎖
名古屋市内の学童保育所指導員(32)は不安そうに話しました。
「助成金の減額で運営が困難になり、市内の学童保育所は5年間で14カ所が閉鎖した。市は小学校で開設しているトワイライトスクールと学童保育所の統合を検討している。学童保育所の解体が心配です」
廃園か民営化
名古屋市が民営化をすすめる千種台保育園(千種区)に子どもを預けている母親(29)は怒りを込めました。
「父母対象の説明会で、市の担当者は民営化反対なら来年から園児募集しない。5年後には廃園になる。どちらを選ぶか、11月18日までに父母会に回答を求めました。廃園か民営化かを強制的に選択させるのは許せません」