愛知民報

【08.10.05】高学費 世界一に悲鳴 日本共産党 負担軽減策しめす

 
 日本の学費は「世界一高い」といわれ、入学金未納で入学式から排除される高校生、経済的理由で退学する大学生は毎年1万人を超えます。

 日本福祉大学学生自治会がおこなった学費・生活問題アンケートには悲痛な叫びが多く寄せられています。

 「3人兄弟なので親に負担をかけられない。バイトで稼いでも学費を払うと生活費に困る。生活費に充てると学費が払えない」

 「年子なので次に控えている妹の学費のため母が働きはじめた」

 「仕送りが少ないので週5日もアルバイトしている。疲れて授業に出ない日が多い」

 親の負担を軽減しようと奨学金を受けた学生からは「無利子の奨学金は枠が狭くダメだったので有利子の奨学金になった。将来返済できるか心配」の声がでています。

 高校では授業料免除の生徒が増えています。名古屋市立のA高校では1995年に在校生の3%だった授業料免除者が2007年には13%に急増しています。

 同校の教師は「授業料が年に約11万円。その他に修学旅行積立金などで年20万円以上必要。親の所得格差が広がり住民税非課税の家庭が増加し、これらの費用が払えない生徒が多い」と話しています。

 日本共産党愛知県委員会は9月21日、名古屋市内で「高すぎる学費」を考えるシンポジウムを開きました。パネリストの足立正恒・同党学術・文化委員会責任者は授業料直接助成制度をつくるなど日本共産党の提言を紹介。「無駄な公共事業など国の予算配分を見直せば『世界一高い学費』の負担は減らせる」と述べました。

 シンポジウムに参加した大学1年生(19)は「5日に開かれる全国青年大集会に友人と参加します。『お金の心配せず学べるように』とアピールしてきます」といいます。