欠陥機は撤去を
防衛省が今年2月末、航空自衛隊小牧基地に配備したKC767空中給油機1号機が空調機器のトラブルから「初飛行」が延期になりました。
「初飛行」の中止は今回が2度目。最初は同機配備直後の3月5日、点検作業中に両翼のエンジンカバーを損傷し、3月中に予定していた「初飛行」を延期しました。3月の事故の修理代は2億円に上りました。
日本がボーイング社から購入した空中給油機は欠陥機と判明しました。防衛省は1号機を220億円で購入。2007年1月に納入予定でした。
しかし機器類に不具合が判明。改修作業や安全性に問題があることからアメリカ連邦航空局の機体の安全性証明(追加型式証明)の取得に時間がかかり納入が1年以上も遅れました。
小牧基地が使っている県営名古屋空港では航空自衛隊機や米海軍機の事故やトラブルが相次いでいます。空港周辺の住民は不安がいっぱいです。
基地に隣接する春日井市に住む立松暁一さんは「昨年10月には空自F2戦闘機が墜落炎上した。航空燃料を大量に積んだ空中給油機が事故をおこせば大惨事になる。空中給油機は撤去すべきだ」といいます。
県営名古屋空港 騒音 7ヵ所で基準値超える
中部国際空港開港後、大型民間機移転で航空機騒音の改善が期待された愛知県営名古屋空港の周辺地域ですが、調査地点18カ所のうち7カ所で航空機騒音環境基準を超えていることがわかりました。
愛知県が実施した2007年度騒音・振動調査によると、県営化前(04年度)から調査している地点3カ所、県営化後の調査地点4カ所で環境基準をオーバー。春日井市味美西本町が最も騒音がひどく、小牧市外堀3丁目が最も基準値を超えていました。
基準値未満ですが小牧市小木3丁目、名古屋市北区六が池町は前年度よりひどくなっています。
空中給油機は県営名古屋空港を使用する最大の航空機になります。その運用開始にともない騒音の悪化が予想されます。