愛知民報

【08.09.07】知多南部のごみ 半田に集中 広域処理に問題あり

 ごみ処理の広域化が進められています。愛知県は県内を13ブロックに統合し、ごみ焼却施設の大型化を促しています。知多地域を見てみます。

 

市民に不安

 半田、常滑、武豊、美浜、南知多の2市3町では、現在3カ所あるごみ焼却場のうち2カ所を廃止し、この地域のごみを半田市クリーンセンターに新設する大型焼却炉に集中する計画を進めています。

 稼動目標は2014年頃。稼働すると毎日、美浜、南知多両町のごみを10トントラック4台に積んで半田市に搬送、武豊町、常滑市のごみは240台の収集車が直接半田市に乗り入れる計画です。半田市では通過車両の増加で住環境の悪化が心配されています。

押し付け

 旧厚生省は1997年1月、「ごみ処理に係るダイオキシン類発生防止等ガイドライン」を出し、ダイオキシン削減案としてごみ処理の広域化を打ち出しました。連続運転できる大型焼却施設の新設や焼却灰の溶融固化をすすめる内容です。

 愛知県は翌年10月「県ごみ焼却処理広域化計画」をつくり、県内を13ブロックに区割りし、1日の焼却処理量300トン以上の連続炉にごみを集中させる方向を出しました。
 国はこれらの施設整備に補助をつけ、処理施設の大型化を推進しています。

ごみ減量に逆行

 日本共産党の松本ことみ半田市議は、半田市への大型焼却炉建設計画を「市民に知らせず市長・町長の会議だけで具体化されている」と今年の6月議会で追及しました。
 「広域化して炉を大型化すれば、常時運転させるためにごみを確保しなければならない。リサイクルやごみ減量の流れに逆行する」と話しています。