自公政治 社会保障費抑制が招く
愛知県の介護・福祉分野で、就業者数が減り、人材不足が深刻な事態になっています。
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愛知県が今年2月に発表した2007年県内就業状況によると、医療・福祉分野の年平均就業者数は28万3000人。前年より5千人減りました。
高齢者介護、障がい者福祉の分野は、低賃金と過重労働のため、従業者が次々と職場を去り、人材養成も需要に追いつかず、事業所は人集めに四苦八苦しています。施設閉鎖もおきています。
3年前に福祉系大学を卒業して民間の老人介護施設で働いていた男性(26)は昨年末に施設を退職しました。
「ボーナスや残業手当を含めても年収は250万円前後。結婚を予定している。子どもが生まれたら生活できない。夜勤が月10日もある。とても体がもたない」
日本福祉大学高浜専門学校は08年度の学生募集を停止しました。同校は1996年の開校以来1000人を超える卒業生を介護・福祉の職場に送りだしてきました。「受験者が年々減少してきている。今後は日本福祉大や系列の専門学校で対応する」と同校就職課。
日本福祉大学の教員は「ゼミ員15人のうち介護や福祉関係に就職するのは6人だけ。福祉の現場で働きたいと入学してくるが実習などで現場体験すると『きつそう』と敬遠する」と語っています。
深刻な人材不足は、自公政権による社会保障費の抑制政策が招いています。利用者に高い負担を強いる障害者自立支援法や介護保険制度の実施がさらに拍車をかけました。
日本共産党 人材確保を国に要求 賃金アップの緊急措置
日本共産党国会議員団は昨年12月、「深刻な人材不足を打開するための緊急提言」を発表しました。
提言は、▽誇りをもって働き続けられるよう、介護・福祉労働者の待遇の改善を―国の責任で賃金アップへ緊急措置を講じる▽介護支援費の事業所に対する報酬を大幅に引き上げる―などです。
愛知県 補助金カット
民間社会福祉施設の職員給与を底上げしてきた愛知県の「民間社会福祉施設運営費補助金」は、神田県政(1999年発足)のもとで削減されつづけています。
補助金総額はピーク時の93年度約43億円から、08年度予算案では22億8331万円に削減されています。