愛知民報

【08.02.10】薬害C型肝炎 10万人(愛知県推計) 保健所でウイルス無料検査受付

 厚生労働省はC型肝炎ウイルスの感染原因となった血液製剤フィブリノゲンが納入された全国の医療機関を新聞折り込みで公表し、ウイルス検査を受けるよう呼びかけています。

 C型肝炎の推定被害者数は全国で200万人。愛知県健康福祉部は、人口比例で県内の被害者は「10万人位」と見ています。肝炎ウイルス検査は名古屋市や県内の保健所・同支所で行っています。無料です。

 フィブリノゲンは1994年まで30年間にわたり外科、産婦人科などで止血剤として使用されてきました。メーカーのミドリ十字(現田辺三菱製薬)は「5百人の死亡者を招く」(同社幹部)と危険性を予測しながら製造販売しました。国も感染リスクが高いことを知りながら承認しました。

 C型肝炎被害者の命がけのたたかいで、1月11日、国の責任を明記した薬害肝炎被害者救済法が成立しました。

 C型のほか、集団予防接種が感染原因とみられるB型を含めるとウイルス性肝炎患者は全国に350万人いると推定されています。県当局は、県内の実数は「わからない」としています。

 07年4月から10月に愛知県に報告されたウイルス性急性肝炎は6件。血清肝炎と肝硬変の患者に対する県の医療費助成を受けている患者数は06年度末で血清肝炎41人、肝硬変581人にとどまっています。

日本共産党は06年7月に、すべてのウイルス性肝炎患者の救済のための恒久的対策を政府に求める提言を発表しています。