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【03.01.20】ムササビ問題で博覧会協会に申入れ

党県議団「公開で調査せよ」

2003年1月20日 「しんぶん赤旗」

 日本共産党愛知県委員会(岩中正巳委員長)と同県議団(きしの知子団長)は十七日、瀬戸市・海上(かいしょ)の森の愛知万博会場予定地のムササビ生息に関係する問題で、博覧会協会に対し、海上地区の生息についての調査を公開できちんと行い、大きな影響が考えられる場合には造成工事などを中止することや、早急な会場計画モニタリング委員会の開催などを求める申し入れをしました。

 海上(かいしょ)の森の会場建設予定地周辺ではムササビの生息が確認されており、建設予定地でも自然保護団によって目撃されています。十四日に八田ひろ子参院議員と党県議団が現地調査をした際、協会側は、専門家の調査で会場建設予定地で生息しているのはムササビではなくリスと考えており、会場造成工事は支障がないとの説明をしていました。

 ムササビは県の準絶滅危ぐ種で、万博環境アセスメントへの環境庁長官意見でも「十分な追跡調査」「移動空間や営巣場所の確保等生息に十分な配慮を行うこと」を求めています。


2003年1月17日

2005年日本国際博覧会協会
会長 豊田章一郎 様

日本共産党愛知県議会議員団
団長 きしの知子

愛知万博海上地区会場予定地の
ムササビにかかわる申し入れ

1月14日に、日本共産党愛知県議団と八田参議院議員は、博覧会協会から工事の進捗状況のヒアリングと、会場予定地(元青少年公園地区と海上地区)の視察を行いました。その際、昨年、自然保護団体から指摘された海上地区に生息しているムササビについて、博覧会協会は、13日に独立行政法人森林総合研究所野生動物研究領域長・北原英治氏、博覧会協会会場整備本部環境グループ・国安俊夫氏、他職員2名で調査した結果、ムササビではなくリスであると考えており、会場造成工事等に支障がない旨を私たちに説明しました。
ムササビは、「レッドデーターブックあいち2002」で準絶滅危惧種に指定され、ムササビについては、愛知万博の環境影響評価書に対する環境庁長官(当時)意見でも「調査を行った個数が少数であり、予測の不確実性が考えられることから、十分な追跡調査を行う」「事業の実施にあたっては、ムササビの移動空間や営巣場所の確保等生息に十分な配慮を行うこと」と指摘されており、慎重な対応が求められているものです。そのうえ、海上地区のムササビの生息について、昨年、自然保護団体から巣の確認の報告が公表されており、地元の研究者をはじめ、会場計画のモニタリング委員をつとめる日本自然保護協会の理事などからも、海上地区がムササビの主要生息域に入っており、調査及び影響の回避低減の検討が求められています。
にもかかわらず、非公開の調査でリスと断定し、会場造成工事等を強行することは、「環境博」の目的に反し、これまで行ってきた環境影響評価の一連の手続きとその結果を踏みにじるものです。
そこで以下の点について、緊急に要求します。

1、海上地区のムササビの生息についての調査を、地元の研究者や観察者を含め、複数で県民に公開のもとで行い、ムササビの生息及び営巣状況、移動空間の調査等を実施すること。

2、調査方法や、工事の回避低減を検討するため、モニタリング委員からの要求にあるように、早急に、会場計画モニタリング委員会を開催し、県民に公開すること。

3、1、2を実施し、ムササビの移動空間や営巣場所の確保等生息に重大な影響が考えられる海上会場の造成工事や砂防工事等は中止すること。

以上

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