愛知万博 名古屋市館の基本構想
基本理念ふれず 独自性もなく
2002年4月4日 「しんぶん赤旗」
名古屋市は愛知万博に出展する名古屋市館の基本構想をまとめ、このほど公表しました。
基本構想は、基本構想の骨格(案)などについて議論してきた「出展参加懇談会」(山折哲雄座長)からの「提言」を受けたもの。A4判12ページのカラー刷りパンフレットで、表紙と写真等を除くと実質五ページです。
出展テーマは「日本のこころ、地球のいのち」。基本理念として「大宇宙の自然に耳を澄まし、豊かな伝統文化の遺産から学び、新しい道を模索していかなければならない」と述べ、「展開コンセプト」として(1)驚きと感動を生みだす(2)ふれあいと安らぎを与える(3)知的好奇心を満足させる(4)記憶に刻む――を挙げました。
日本共産党名古屋市議団(10人)の村瀬たつじ団長の話
基本構想は装丁のようにきれいな言葉が並んでいるが、具体性がなく、市としての独自性も見られない。環境をテーマにした万博でありながら、基本構想と基本理念ではまったくふれず、市としての姿勢が問われる。しかも、出展の費用も規模も不明のまま。市民のくらし・福祉、教育を切り捨て、借金を増やす一方で、このような万博への参加は認められない。