児童総合センターは50万人(年間)の子が楽しむ
青少年公園 万博で閉鎖しないで
――設計者呼びかけ見学会
2002年3月12日 「しんぶん赤旗」
愛知万博のために閉鎖されようとしている愛知青少年公園(長久手町)の児童総合センターは、子どものための施設としては世界のトップクラス。10日、「万博に賛成の人も反対の人も、存続のために声をあげてください」と。同児童総合センターの設計者、山下博さん(52)の呼びかけで、同センターの見学会がおこなわれました。
見学会には30人が集まりました。二重らせん構造の斜塔、大木のなかのトンネル、造型スタジオ・・・。もぐったり、走ったり、工作したり。楽しい工夫をこらした盛りだくさんの施設、コーナーに、子どもたちの目が輝き、歓声が上がります。設計者や、職員、ボランティアの人たちらの努力の結晶です。
豊明市から見学会に参加した小林ゆかさん(38)は「百聞は一見にしかず。子どもが思い切り遊びの体験のできる数少ない大切な施設ですね」。
愛知万博は賛成でもない反対でもない“しらけ派”という山下さん。しかし、児童総合センターが閉鎖されることがはっきりして、存続を求める声を上げました。「世界と日本の各地の子どものための施設を見てきました。設計した自分でいうのもおかしいですが、施設も企画の質も、これを上回るものはありません。年間50万人も子どたちが遊びにくるなんて驚異的な施設です。これだけの施設を、万博のために閉鎖するなんておかしい」
山下さんは、存続のための意見を自身のホームページ(http://member.nifty.ne.jp/YAMASHITA-DESIGN/)に送ってほしいと呼びかけています。
「愛知県児童総合センターを愛する親と市民の会」は8日、閉鎖反対の嘆願書と546人分の賛同者名簿を神田真秋知事に提出しました。
児童総合センター存続をと話す山下さん(左から2人目)=10日、長久手町・愛知青少年公園内の児童総合センター