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【万博】2003.01.27-02.03の動き

●博覧会協会は1月27日、会場演出総合プロデューサーに造園家の涌井雅之・桐蔭横浜大教授が就任したと発表した。
  涌井氏はこれまで、愛知万博のランドスケープコーディネーターとして会場跡地利用を踏まえた公園計画を担当していたが、今後は会場全体の演出に関する監修や指導を行う。 涌井氏は「自然や環境にやさしく、心地よさと元気にあふれた会場演出をしたい。愛知の素材や技術に目を向けた手法も会場に仕込めれば」とのコメントを発表した。

●博覧会協会は1月27日、愛知万博の前売り入場券を開幕のちょうど1年半前となる今年9月25日に発売すると発表した。国内分の入場券は旅行会社やチケット販売会社、インターネット、コンビニエンスストアなどで販売され、海外分は国内外の旅行会社に委託される。
  9月からの第1期の前売り券の料金は18−64歳が3700円、12−17歳2000円、4−11歳1200円、65歳以上3000円で、当日券の約2割引。来年4月から販売される第2期の割引率は約15%、来年10月からの第3期は約10%で、割引率は開幕に近づくほど低くなる。「全期間入場券」と障害者や介助者らが対象の「特別割引入場券」の販売は第3期から。

●愛知万博で、愛知青少年公園地区会場に「中部広域交流館」を出展する中部9県(愛知、岐阜、三重、富山、石川、福井、長野、静岡、滋賀)は1月28日、出展テーマを「千年の冒険 中部の発見と創造〜千年持続社会をかんがえる」と決めたと発表した。
  交流館全体を「中部千年共生村」(仮称)と位置づけ、「地域の持つモノづくりの技術や生物資源をいかして、いかに1000年後まで持続可能な発展をしていくかを考えながら、『31世紀の特産品』づくりに挑戦する」としている。同実行委では、年度内に実施設計をとりまとめ、構想をさらに具体化させる予定。

●万博施設の建設などに携わる企業などで作る「2005年日本国際博覧会建設等暴力対策協議会」の総決起大会が1月29日、愛知県長久手町で開かれた。
  企業活動を隠れミノに下請けへの参入などを図る暴力団の排除を狙いに、昨年12月、企業、自治体、警察などが設立。総決起大会には、企業や団体関係者ら約350人が参加した。 大会で、西岡吉弘会長は「世界中の人が楽しめる万博にするため、暴力団排除に全力を挙げたい」とあいさつ。松本光弘・県警刑事部長が「各社、各団体が一致して闘うことが大切」と呼びかけた。

●経済産業省は1月29日、愛知万博の政府参加懇談会を開き、海上地区と愛知青少年公園地区に建設する政府館2館のデザインを明らかにした。
  青少年公園地区の施設は、木造2階建ての建物を巨大な竹カゴで包む「まゆ型」。柱に間伐材を用いるなど、環境に配慮した建築物を目指す。海上地区は、木造3階建ての「バースデーケーキ型」。極力地形を変えずにすますため、建物を支える柱を4本に抑える。夏場対策で建物には、木製のルーバー(よろい戸)を備え付けて日射を調整したり、吹き抜けで通気性を保ったりしてエアコンの使用量を抑える。
  政府館は、「日本を超えて」がキャッチフレーズ。青少年公園地区では、地球や日本の環境問題とその対策、海上地区では、日本人と自然のかかわりの知恵や技などを展示で紹介する。

●瀬戸市の環境保護団体「海上の森を守る会」などは1月30日、愛知万博の海上会場周辺にムササビが生息しているとして、会場造成工事の中止や生息調査の継続を求める抗議文を、県知事と博覧会協会に提出した。
  ムササビは県の準絶滅危惧(きぐ)種で、守る会などが昨年末、木の巣穴や飛ぶ姿、鳴き声などを確認したとしている。博覧会協会や県は1月中旬、同会などと現地を調査し、2日後に「リスの可能性が高い」と回答。加藤代表らは、これに反発して抗議文の提出を決めた。

●博覧会協会は29、30の両日、名古屋市中区丸の内2の「愛・地球博 市民プラザ」(県産業貿易館西館)で、市民プロジェクトに関する説明会を行った。同プロジェクトは、海上会場の「市民交流プラザ」「交流広場」で実施する催しや展示を市民自らが企画運営する試みで、これまでに、東海地方を中心に百七人が応募。説明会では、応募者以外の市民の参加も募る。

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