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【万博】2002.11.05-11.11の動き

●4日午後7時20分ごろ、愛知万博会場へのアクセス鉄道となる愛知県長久手町東狭間のリニアモーターカー「東部丘陵線」工事現場で、「道路が陥没している」と、通行人から県警愛知署に届け出があった。
調べでは、工事現場は片側二車線の県道。中央分離帯部分と、中央寄りの車線の一部が長さ7メートル、幅8メートル、深さ4メートルにわたって陥没し、掘削機1台が転落していた。現場では、橋脚の建設が進められていた。近くの地下約40メートルの所には、深さ1メートルほどの空洞があるため、橋脚の建設と並行して、空洞部分にコンクリートを流し込む基礎工事が行われ、この日は午後5時まで、道路に穴を掘り、作業が続けられていた。同6時50分ごろ、作業員が現場を見回った際、穴が広がり、陥没していたという。 同署は、空洞部分に土砂が流れ込んだのではないかとみている。工事が進められている県道は交通量が多く、2車線とも通行できる。陥没時には、たまたま車が通っておらず、発見した作業員がすぐに中央寄り車線の走行を規制したため、事故などはなかった。
この陥没事故について、愛知警察署が事故を把握したのは市民からの通報で、発生から1時間後であった。工事事務所が同警察署に連絡したのは5時間後、「事故への対応に追われた」と釈明している。陥没事故現場一帯の地下に亜炭鉱跡の空洞が無数にあることから、県は陥没との因果関係を調査するために、ボーリング調査を実施する。今回の事故現場では空洞部分に充填材を入れて陥没を防ぐ作業中だった。
東部丘陵線工事の陥没事故について、党県委員会と県議団は神田知事に対して原因究明と安全対策が取られるまでの工事中止を申入れを行った。堀県議と長久手町議らが現場をただちに訪れて調査をおこなった。

●姉妹都市提携25周年でメキシコ市を訪問中の松原武久市長は5日(日本時間6日)、メキシコ市環境教育センターを視察し、「自然の叡智(えいち)」をテーマに開く愛知万博をPRした。

●自民党の愛知万博推進議員連盟と中部国際空港建設推進議員協議会の会長を務める橋本竜太郎元首相が6日、愛知万博の主会場となる愛知青少年公園(愛知県長久手町)と建設中の中部国際空港(同県常滑市)を視察した。
橋本元首相は、坂本春生・博覧会協会事務総長らの案内で、造成工事が本格化している公園内を、また、空港の建設現場では、ターミナルビルや管制塔の建設作業が進められている状況を初めて視察した。橋本元首相は愛知万博について「起伏の多い公園の特徴を生かしたユニークな万博になりそうだ」とし、「海外PRを工夫しなければならない」と国際的な知名度アップを課題に挙げた。また、空港会社や愛知県が1か月程度の前倒しを検討している空港の開港時期については「テストを繰り返しても、開港しないと分からない問題もある」と、予定を早め、余裕を持って万博開幕を迎えるべきだとの考えを改めて示した。

●愛知万博の団体旅行を扱う名古屋地区の旅行会社への説明会が6日、名古屋市中村区の博覧会協会で開かれた。日本旅行業協会や全国旅行業協会に加盟する88社の担当者が出席。博覧会協会側から、万博の会場整備などの進ちょく状況や入場料金について説明を受けた。
博覧会協会の木村純也入場券・観客対策担当は「海外からは150万人の来場を見込んでおり、大きなビジネスチャンス」などとPR。旅行会社側からは団体バスの駐車場確保や中部国際空港からのアクセス問題などについて質問があった。

●愛知万博の青少年公園会場に設置が計画されている巨大スクリーンについて、博覧会協会が、画面サイズを万博開催年にちなんで「2005インチ」(対角線約51メートル)にすることを検討している。6日、名古屋市内で開かれた旅行業者を対象にした説明会で、牧村真史チーフプロデューサーが構想を明らかにした。
巨大スクリーンは博覧会協会の出展施設「グローバル・ハウス」に設置。世界最新のレーザー式の映像技術を採用、つなぎ目のない巨大画面にクリアな画像を投影する。現在、大手電機メーカーとの間で細部を詰めている。牧村チーフプロデューサーは説明会で「例えば実物大でシロナガスクジラ(体長約30メートル)が泳ぐ様子など、地球の持つ生命を映し出す予定」と話した。 博覧会協会は、巨大スクリーンをグローバル・ハウスの集客の目玉として位置づけている。

●愛知万博のサテライト会場となる名古屋駅南の笹島地区の活用策を決める「笹島地区サテライト事業共同事業予定者選定委員会」(委員長・堀越哲美名工大副学長)が7日開かれ、応募した5つの民間企業などのグループが、それぞれのアイデアを提案した。同委員会では、内容を詳しく検討し、12月初旬には事業者を絞り込む。

●愛知県国際博推進局は8日、メキシコが愛知万博に参加表明したことを明らかにした。参加を正式表明したのはこれで53か国、5国際機関となった。メキシコは中国、ポーランド、韓国、ロシアとともに愛知万博の次に開催される2010年国際博の誘致に名乗りを上げている。

●全国47の競輪場を運営する自治体、事務組合などでつくる「全国競輪施行者協議会」が、愛知万博の支援に乗り出した。開幕まで3年余にわたり毎年十数回ずつ、新規の協賛レースを開き、収益の50−100%、数億円規模を博覧会協会に寄付する。経済産業省も、競輪場ごとの開催レース数上限を定めた省令を改正し、協賛レースを増やせるよう側面支援した。
初回は地元開催となる名古屋競輪(12月5−7日)で、運営する名古屋競輪組合は収益全額を寄付する方針。

●政府は8日、愛知万博の関係閣僚会議を開き、会場建設費(1350億円)の一部を確保するため、愛知万博の協賛競輪を来月から全国で36回程度実施することを了承した。
来月5日からの名古屋競輪を手始めに、今年度は2回開催する。来年度以降は万博開幕まで毎年10−14回開く。原則として収益の全額を博覧会協会に寄付する。また、会議では、18歳以上65歳未満の当日入場料を4600円、12歳以上18歳未満を2500円とする博覧会協会の入場料金案についても了承した。

●博覧会協会は、12月8日に名古屋市中区栄のナディアパーク・デザインセンタービルで開く、子どもたちを対象にした国際シンポジウム「愛・地球博とメルヘン」で、マスコットキャラクターを主人公にした絵本づくりなどのワークショップに参加する小学5、6年生を募集している。

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