【万博】2002.04.30-05.06の動き
●愛知万博の主会場・愛知青少年公園に建設される高架式回廊(グローバル・ループ)について、博覧会協会が一部を拡幅する方向で検討していることが4月29日、わかった。ループ上での混雑を緩和するためだが、日照が遮られるなど、環境への影響も懸念され、論議を呼びそうだ。
現在、計画されているグローバル・ループは、延長約2・5キロ、標準幅25メートルで、会場内を一回りしてパビリオンを結ぶ。高さは、地上から最高18メートルで、入場者は、ループの上を歩いてパビリオンを訪れたり、ループ上での催し物を楽しんだりできる。協会は、ループの1日の利用者数や、災害、事故時の避難、障害者の利便性などの観点から検討した結果、拡幅が必要との結論に達した。拡幅は5メートル前後が想定されている。ただ、自然保護団体が指摘するように、ループ建設で日照が遮られて、動植物が影響を受ける可能性があり、ループ幅を広げると、その影響が大きくなる。さらに、建設費も増えることから、「ループ全体の幅を広げることは困難だ」との意見もあり、拡幅する部分や幅については、今後の課題としている。
●県国際博推進局は1日、モンゴルが愛知万博に参加表明したことを明らかにした。外交ルートを通じての正式表明は、これで35か国目となる。
●愛知万博への協力を要請するため、全国の都道府県議会をまわった水野富夫県会議長が2日、記者会見し、「多くの県議会議長らから協力的な意見をもらった」などと結果を発表した。水野議長の協力要請は、昨年12月13日の三重、岐阜両県議会への訪問で始まり、5月1日の秋田、岩手両県議会で46都道府県議会の協力要請を終了した。計29日間で、随行した議員は延べ235人、県職員も同176人にのぼった。
水野議長の呼びかけに対し、各県議会からは、「環境と調和した万博で素晴らしい。県内企業の出展など、協力は惜しまない」(新潟県議会)、「高速道路を使えば、万博会場までは近い。経済状況は厳しいが、成功を期待している」(大阪府議会)など積極的に協力するとの意見が相次いだ。
また、「2泊3日や3泊4日での愛知県での観光ルートを設定してほしい。そうすれば、県としても協力しやすい」などとの声も多く、水野議長は「早急に検討したい」などと話した。