【万博】2002.03.19-03.25の動き
●万博中止の会は青少年公園を一般利用をできなくする「公園廃止条例」の制定中止を求め県議会議長に要望書を提出し、知事に条例案撤回を要求した。廃止理由が明示されず、代替措置がないなどと指摘した。
●愛知万博の環境影響評価(アセスメント)について、市民グループと博覧会協会、愛知県が話し合う意見交換会が19日、名古屋市内で開かれた。
意見交換会で、協会がアセスメントの内容を説明した。ただ、森と青少年公園を結ぶゴンドラについては、橋脚の設置場所がまだ固まっていないため、周囲の環境にどのような影響を与えるのかわからず、協会では今後の追跡調査で影響を調べるという。
これに対し、市民グループからは「追跡調査でなく、本格的なアセスメントをするべきだ」という指摘が相次いだ。
●県環境影響審査会が19日開かれ、万博の環境影響評価を審査する「博覧会部会」を設置し、28日初会合を公開で行うことを決めた。同部会での議論は経済産業省への知事意見に反映されることになっている。
●革新県政の会は20日、万博中止・返上と県民生活の向上を求める署名、3万1119人分を神田知事に提出した。児童総合センターを含む青少年公園の廃止に関する公開質問状も提出した。
●青少年公園の児童総合センターの存続を求める市民団体が、存続を願う気持ちをアピールしようと20日、青少年公園で集会を開催した。
●愛知万博の連携事業に関する基本計画を岐阜県が20日まとめ、中部9県1市で共同出展を計画している「広域交流館」では、最先端のIT技術の活用など、非日常的な空間の創出を検討していくことを明らかにした。
具体的な展示内容は、実施計画で詰めるが、県内全域を光ファイバーで結ぶ「岐阜情報スーパーハイウェイ」を最大限に生かし、岐阜の魅力をアピールしていく方針。さらに万博期間中、県内各地で開く関連イベントを「県まるごとパビリオン」と名付け、地域ごとに観光客の誘致を積極的に行う。巡回バス路線の導入や国際交流ボランティアの活用などを検討している。万博を訪れるアジアの人たちをターゲットにした観光PRも進める、としている。
●中部経済界は、愛知万博に関する情報や進ちょく状況などを紹介するメールマガジンを、4月から毎月1回発行する。情報技術(IT)を駆使したPR活動を通じ、愛・地球博の全国的な知名度アップや幅広い参加を呼びかける。メルマガを発行するのは、トヨタ自動車や中部電力など地元企業を中心に約200社で立ち上げた「愛・地球博支援企業協議会」。全国規模で企業や経済団体の参加を募る考えで、メルマガは会員向けのサービスとしてスタートする。
●県は市民団体から青少年公園の児童総合センター存続の嘆願書を受け、県知事は22日回答書を出し、万博後は再開する方針を示したが、存続は安全確保が困難と否定した。
●青少年公園に建設される迎賓館について、協会は万博後買取を県に打診した。しかし、県は財政難から購入を拒否した。
●協会は長久手町文化の家で環境影響評価書案の説明会を22日に開催した。参加住民からは自然環境を始め町財政や住環境への影響を指摘する疑問や意見が続出した。
●23日、24日と「愛知・地球博」の開幕3年前イベント「地球学園祭」が、瀬戸市文化センターと青少年公園でそれぞれ開かれた。
●愛知万博で、民間パビリオンの出展申し込みが25日、博覧会協会で始まった。この日午後には、トップを切って、トヨタ自動車グループと中部電力など電力各社による電気事業連合会が単独パビリオンの出展を申し込むほか、JR東海も単独での出展を固めた。
民間パビリオン出展ゾーンは愛知青少年公園地区の約2万平方メートル(建物総床面積)。パビリオンの参加形態は企業が自前で運営する「単独」のほか「共同」、「集合」の3種類ある。申し込みの受付期間は来月24日まで。博覧会協会内で審査後、7月に正式契約を交わす。初日に申し込むトヨタと電事連以外では、三菱グループとJR東海が単独パビリオンの出展を固めている。