【万博】2002.1.29-2.4の動き
●愛知万博に参加を表明しているスイス連邦のヨハネス・マティアシ外務省万博担当大使が1月29日、万博主会場の愛知青少年公園(愛知県長久手町)を初めて視察した。
マティアシ担当大使は、スイスとして万博にどのような形で参加するかを検討するために訪れた。公園の管理棟で博覧会協会の担当者から「温水プールとスケート場を、目玉施設のグローバルハウスにします」「会場内にはグローバルループ(高架式回廊)を造り、展示施設を見て回ることができます」などと説明を受けた。一通り説明を聞いたマティアシ担当大使は「自然との共生というテーマは意義深い。スイスも、自然保護と経済、社会発展のバランスを(国として)重視していることを示すような展示を考えている」と語った。 また、視察に先立ちマティアシ担当大使は、愛知県庁で神田真秋知事と、博覧会協会で坂本春生事務総長と懇談し、それぞれに、「2005 AICHI EXPO」と記された特製ラベルを張ったワインをプレゼントし、友好を深めた。
●博覧会協会は1月31日、万博会場に来場者をスムーズに運ぶ方法を考える「輸送対策協議会」の初会合を開いた。協議会には、警察庁や国土交通省、愛知県、県警、名古屋、瀬戸、豊田、長久手の各自治体、JR東海、名鉄などの関係者ら約40人が出席。「バス輸送」「道路交通」「鉄道輸送」「情報提供」の各専門部会を今後設置し、シャトルバスやマイカーの渋滞対策、鉄道への誘導策などを協議することを確認した。
バス、道路、鉄道関連の3部会は来月から4月にかけて発足させる。情報提供の部会は、協議内容を詰めたうえ、秋ごろ設置する。協会の輸送計画では、想定入場者1500万人のうち、230万人が東部丘陵線、390万人がマイカーと予測。この計画が初会合で紹介されると、出席者から、「渋滞予測についてシミュレーションしているのか」「会場周辺に民間の駐車場設置の動きがある。どう対応したらいいか」などとの意見が出ていた。
●「くての会」は、2日、オオタカ問題を考える集会を開き、15人が集まった。集会では、森島達男氏が講演し、オオタカ検討会について「地元の自然保護団体にも参加してもらい、公開性にすべきだ」と提言した。
●「万博とくらしを考える長久手町民の会」(前田裕子代表)は、博覧会協会の担当者を招いた意見交換会を2月3日午後2時から、同町岩作東中の長久手交流プラザで開催し、25人の住民が集まった。
ことしから工事も始まる愛知万博事業により、住民生活に及ぶさまざまな影響や、万博計画の交通アクセス、ゴミや下水の処理、青少年公園の自然保全などの諸課題について協会側の考えを聞き、率直に話し合った。住民からは、会場外の環境アセスメントを求める意見が強く出された。