HOME > 資料集 > 万博問題特集 >

<<バックナンバーのインデックスへ

【万博】2002.1.1-1.7の動き

●万博協会は、万博会場に来場者をスムーズに運ぶ方法を考える「交通輸送対策協議会(仮称)」を新年早々に設立する。名古屋市の地下鉄藤ヶ丘駅からリニアモーターカーを使う東部丘陵線への乗り換え時の混雑緩和策を含め、公共交通機関の利用者が多くなるような輸送計画を作っていく。
 協議会のメンバーは、協会のほか、警察、経済産業省、国土交通省、愛知県、名古屋、瀬戸、豊田市、長久手町などの自治体、JR東海、名鉄など鉄道・バス会社から選ばれる。
 協会の計画では、想定入場者1500万人のうち230万人が東部丘陵線で、390万人がマイカーで来場すると予測している。
 そのうえで、会場周辺のマイカーでの渋滞を避けるため、名古屋、岡崎、豊田など主要な駅や中部国際空港から会場への臨時直行バスを仕立てる。地下鉄の混雑緩和策についても名古屋市と協議中だ。
 特にルートやダイヤの設定、申請については国土交通省に、また、短時間で会場に着くためのルート上の信号改良については警察や自治体に協力を求めていく。

●松原武久名古屋市長は12月27日、愛知万博のサテライト会場と位置づけられた名古屋駅南の旧国鉄笹島貨物駅跡地について、団体向けのバスターミナル機能を持たせる考えを明らかにした。年明けにも協会側に提案する考えだ。
笹島跡地では、約22・1ヘクタールを対象にした土地区画整理事業が進められている。サテライト会場には、市有地を中心に10ヘクタール前後を活用する予定。

●県国際博推進局は12月28日、アフリカのカメルーンが愛知万博に参加表明したことを明らかにした。外交ルートを通じての正式表明は、これで20か国目。このほか、カタールとメキシコが非公式に参加を表明している。

●愛知万博の会場計画で、ゴンドラの計画概要が12月29日、明らかになった。愛知青少年公園会場と海上会場を結ぶ2・2キロ。両地区の間にある民有地や公道の上をまたぐ。建設費は約20億円。終了後は撤去される。
ゴンドラは1台の定員が8人。計約80台を設置する。速度は毎秒6メートル、2・2キロを6分15秒で移動する。1時間当たり延べ300台で2400人を運ぶ。ゴンドラをつるすケーブルを張る支柱の間隔は、1キロ程度に広げることを検討している。間隔を広くとることで支柱の数を少なくして、自然への影響を低減したい考えだ。支柱の場所によっては「周囲の動植物の生態に影響する」と自然保護団体などの反発も予想されるため、博覧会協会では、自然保護団体の意見なども聞きながら、慎重に選定する。
建設と運営は民間委託を検討している。料金は片道500円前後になる見込み。

●万博協会は1月、愛知万博にパビリオン出展する企業などを対象に、名古屋と東京で国内出展参加説明会を開く。企業向け説明会は10、11月以来で、前回は概括的な説明だったが、今度は出展、参加に的を絞り、条件や優遇策を説明する。説明会は名古屋市中村区で1月24日、東京都千代田区で30日に開かれる。

●アフリカ初のノーベル賞作家のウォレ・ショインカ氏(67)と、国際自然保護連合(IUCN)のヨランダ・カカバゼ会長の2人が、愛知万博の国際諮問委員会のメンバーに決まった。愛知万博の理念や会場展示などについて助言や提言をする。国際諮問委員会は、BIEの求めに応じ、愛知万博の国際的なPRなどを検討する組織。今年春ごろまでに正式発足する。
文学や政治、経済、地球規模の環境保護の分野で世界的に活躍している人を、5大陸からそれぞれ2人程度、10−13人に委嘱する予定。すでにフィリプソン元BIE議長、エルナー・ウイットラー元インドネシア環境相、ロシアの物理学者のイブジェニー・パブロビッチ・ベリコフ博士の3人が内定している。

●博覧会協会は、同協会の万博会場での環境アセスメントについて、すでに公表している評価項目の妥当性やアセスの進め方などに対する意見の募集をしている。受付は1月31日まで。
協会は昨年12月21日、学者らでつくるアドバイザー会議に、メーン会場の愛知青少年公園で実施する環境アセスの内容を示した。案では会場建設に伴う大気や騒音、振動など156項目について、環境の変化を調べることにしている。

▲ このページの先頭にもどる