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【空港】2003.04.29-05.12の動き

●中部国際空港の空港島と対岸部で県企業庁が開発している中部臨空都市の商業地域に、ビジネスホテルチェーンの「グリーンズ」(本社・三重県四日市)が進出することが事実上、決まった。5月1日、同社の村木敏雄社長が現地を視察し、企業庁側へ「募集に応じたい」との意向を伝えた。臨空都市の商業地域で民間企業の事業計画が明らかになったのは初めて。
 グリーンズが進出を希望しているのは空港島のマルチアクセスターミナルに近い商業地域「港湾交流ゾーン」の1区画、3300平方メートル。この日、現地で企業庁から開発計画の説明を受けた村木社長は「ビジネスの可能性を感じた。クオリティーの高いホテルをつくりたい」と意欲を示した。同ゾーンの申し込みが始まる来月2日までに購入か、賃貸か用地の取得方式を検討する。応募は先着順だが、これまで同じ区画に進出を打診した企業はほかに無く、グリーンズの取得が確実視されている。
 空港島では既に名鉄が空港敷地内にホテル建設を計画しているほか、内陸部の常滑市内でも開港に合わせたホテルの進出計画が明らかになっている。グリーンズでは宿泊料金をシングル7−9000円程度に抑えるほか、世界第2位のホテルチェーン「チョイスホテルズインターナショナル」(米国)と提携。「外国客を迎えても恥ずかしくない世界基準の品質を確保する」(村木社長)ことで差別化を図っていく方針。

●中部国際空港会社は、中部地方の学校や団体、民間企業などに中部国際空港建設工事の現場見学に力を入れ始めた。開港前の早い段階から空港への関心を高めてもらい、足元の潜在需要を掘り起こす。4月に新設した営業部が、市町村の教育委員会や老人クラブ、年金受給者団体に対し、社会見学や修学旅行、慰安会などのコースとして空港を組み込んでもらうよう要請。海外出張で空港利用が見込める企業にも、見学を呼び掛けている。

●愛知県常滑市は、2005年2月開港の中部国際空港や市内から出る下水の処理水を、空港対岸部(前島)で緑地の散水用などとして再利用する方針を固めた。下水処理した水を空港関連の用途に使うのは、全国で初めて。同市では現在、常滑港西岸にある常滑浄化センターで下水処理を実施。開港後は、空港島や前島の汚水を受け入れることが決まっている。処理量は空港関連分だけでも1日最低2000立方メートルとされ、市は処理能力を高める整備を進めている。現在はバクテリアを使った活性汚泥法と呼ばれる方法で浄化し伊勢湾に流しているが、増設後は、空港建設に伴う環境影響評価に準じ、高度処理を計画。活性汚泥法で浄化した水をさらに砂でろ過し、紫外線で滅菌する。

●愛知県など3県1市と地元経済団体などで構成する「中部国際空港利用促進協議会」の理事会が8日開かれ、今年度事業として名古屋空港利用促進のキャンペーンを行うことを決めた。名古屋空港の今年度の旅客需要実績を参考に、航空会社が新空港乗り入れを決定するため。旅行代理店などにポスターを張るなどして、市民に名古屋空港からの出発をアピールする。

●イラク戦争や感染が拡大している新型肺炎(SARS)の影響で、名古屋空港の国際線に運休、減便が相次いでいる。航空各社が当初予定していた同空港発は週204便だったが、9日現在4分の1も減って週153便に。
名古屋入管名古屋空港出張所によると大型連休中(4月25日―5月6日)の出入国者は前年同期の14万2600人に対し、半数近い7万8500人だった。

●中部国際空港開港後、県営空港となる名古屋空港の国際線ターミナルビルに、大型スーパーを展開するユニーとイオンがショッピングセンターの進出を検討していることがわかった。ターミナルビルを所有する第3セクター・名古屋空港ビルディング会社(社長・箕浦名鉄会長)と筆頭株主の愛知県は「どちらが進出してくれても地域振興につながる」と歓迎。

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