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【空港】2002.07.02-07.08の動き

●県は3日、国土交通省が成田、中部、関西の3国際空港の経営方式として検討している「上下分離案」に関する意見聴取に対し、「開港前で着陸料など不確定な要素が多く、この案の妥当性について判断できない」と慎重な姿勢を示した。
 上下分離案は、3空港の建設などを公的法人に一元化し、運営は各民間会社が当たる方式で、国交省は、各空港の経営効率の向上などが狙いだ、と説明している。同省は参加するかどうかを今年中に決めるよう求めているが、県は「関係者の意思を統一した上で、年内に上下分離案の是非まで判断することは非常に困難だ」と答えた。
 意見聴取は、同省交通政策審議会の空港整備部会が開いたもので、先月末に続いて2度目。この間、同省は、上下分離を導入した場合、30年かかるとされている中部国際空港の債務の完済が、10年早まるなどとする試算を提示していた。

●新空港開港後の着陸帯の購入について、国交省と県の「名古屋空港のあり方を話し合う連絡会」設置が合意された。購入価格や面積、GA空港のあり方や管制管轄なども議題になる。県企画振興部、国交省飛行場部・管制保安部などで構成する。

●5日に民事再生法の適用を申請した近畿日本鉄道グループで、東海地区最大のゼネコン・大日本土木は、東海3県で、大型プロジェクトを数多く受注している。
名古屋市議会は、6月定例会最終日の5日、愛知万博会場への常電導浮上式リニアモーターカー(HSST)による交通アクセス・東部丘陵線の「藤ケ丘分岐工区建設工事」(名古屋市名東区照が丘など)の請負契約(16億5900万円)を、大日本土木を筆頭とする共同企業体(JV)とする議案を可決したばかり。また、同市は、来年度に開業予定の同市営地下鉄4号線「名古屋大学工区軌道新設工事」(約5億7800万円)を同社に単独で発注し、工事を始めていた。2005年の開港を目指し、建設が進んでいる中部国際空港の工事もその一つ。なかでも旅客ターミナルビルのうち入国管理局、税関、検疫所が入るCIQ棟の建設工事を、4社によるJVのメーンとして請け負っている。空港会社は「大日本土木に意向を確認するが、工事から撤退することはないとみられることから、工事の遅れなどの影響はないだろう」としている。

●民主党県連の政調ミーティング「名古屋空港の将来を考える」が空港ビルで開かれ、150人が参加した。「知事が空港長となり航空機の離発着の限定管制を行い、空域管制は国交省」「空港敷地内に広域防災拠点の設置」を提言した。

●新空港開港で必要になる離着陸管制空域の見直しで、防衛庁は訓練への支障や騒音問題が広がると、国交省に自衛隊ヘリの飛行高度上限を緩めるよう求める方針を明らかにした。05年開港に向け新たな課題が浮上、04年4月までの合意をめざす。

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