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【空港】2002.05.21-05.28の動き

●中部国際空港会社は20日、知多市の名古屋港南5区に空港建設のための輸送基地を設ける方針を明らかにした。常滑沖の建設現場へ作業員や資機材をスムーズに送り出すためで、来月にも着工し、9月ごろの稼働を目指す。
 臨時の桟橋を設け、バスやトラックで到着した作業員や資機材をフェリー2隻で約10キロ南の空港島へ輸送する。人員は1日最大2000人を運べる。現在、作業員の輸送は常滑市の常滑港を、資機材は名古屋港や対岸の四日市港を主な拠点にしている。今夏に道路連絡橋が完成すれば、空港島へ車両で直接運び込むことが可能になるが、それでもピーク時で約9000人にのぼる輸送をこなすには、新たな輸送基地が必要とし、南5区を管理する名古屋港管理組合と協議していた。

●常滑市中部国際空港連絡協議会は20日、同市役所で全体会と研修会を開き、02年度役員や事業などを承認した。同協議会は市や議会、商工会議所、とこなめ焼協同組合6団体120人で組織し、県や空港会社などに空港施設について要望するなどしている。全体会には約60人が出席。正副会長をはじめ22人の役員を決め、02年度事業として幹事会や研修会、視察研修会などを行うことを承認した。
研修会では、中部国際空港会社建設事務所の加藤英夫参事役が、建設工事の状況について「4月末現在、埋め立ては60%程度。旅客ターミナルビルのクイ打ち工事も始めている。03年春には滑走路や誘導路、駐機場の舗装に入り、04年秋ごろまでには完成させたい」と述べた。また、ターミナルビル内の商業施設の位置やアクセスなどについても説明した。決定が遅れている知多市からの作業員、建設資材などの搬入ルートついては「南5区に近くフェリーターミナルを整備し、秋ごろには2隻で1日2000人程度を輸送したい」と話した。

●関西国際空港会社が22日発表した02年3月期決算によると、経常赤字が前期より約13億円拡大し、170億円となった。昨年5月時点では同赤字額が112億円まで縮小すると予想していたが、9月の米テロ事件以降の国際線減便で収入が大きく落ち込んだことが響いた。御巫(みかなぎ)清泰社長は、04年度に単年度での黒字化を実現するとした経営目標の達成について、「非常に厳しい情勢」と語った。
当期赤字は172億円で、累積赤字は1901億円に膨らんだ。売上高にあたる営業収入は、前期比6・9%減の1111億円。減収要因は着陸料や旅客の空港使用料などの航空系収入で、前期から13・7%減の487億円だった。免税店売り上げなどの非航空系収入も、昨年8月までは国際線の乗り入れ便数の増加で好調だったが、通期では減収だった。03年3月期の収入は今年3月期並みの1116億円で、経常赤字は140億円と予想している。

●財団法人中部空港調査会の理事会が23日、名古屋市内のホテルで開かれ、役員改選で、伊藤喜一郎理事長(UFJ銀行名誉顧問)が退任、後任に太田宏次副理事長(中部経済連合会会長・中部電力会長)が就任した。また、造成工事の環境影響調査や、航空輸送の活性化策の研究など2001年度の事業報告があった。

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