【空港】2002.05.14-05.20の動き
●空港アクセス名鉄常滑線の高架橋が、住宅に近接しすぎる問題で、市など事業者は住民からの要望を受け入れ、高架橋の位置を修正、2メートル前後ずらす案を提示した。
●新空港地元の知多半島の商工業者グループが、旅客ターミナルビル商業施設に地元産品を売る店の出店をめざし、研究会を結成した。13企業・団体やJAちた・常滑商工会議所も参加する。
●中部国際空港会社は15日、新空港の航空機給油施設の使用料について、1キロ・リットル当たり3000円と、新東京国際(成田)空港や関西国際空港に比べて割安に設定する目標を明らかにした。航空会社が空港会社に支払う空港使用料金には航空機の着陸料や停留料もあるが、同社が具体的な額に言及したのは給油施設使用料が初めて。
給油施設使用料は、燃料代とは別で、施設を使う対価として支払われる。地価の安い新千歳空港は同1300円だが、成田は3920円、関空は4900円に設定しており、中部は成田、関空と比べ約2−4割安くし競争力を持たせる。施設は、燃料タンクから航空機のそばまでパイプラインを埋設し、給油ホース車で航空機に直接給油する「ハイドラントシステム」を採用する。燃料タンクは6000キロ・リットルの容量で、6基据える案を検討したが、コスト削減を優先して開港時はとりあえず五基にとどめることで使用料を安くする。
●中部国際空港の平野幸久社長は15日、会社設立4周年の会見で、「2005年3月の開港目標も、事業費を当初予定額に抑えることも実現できる見通しだ」と改めて語り、埋め立てが順調に進んでいることを強調した。同社では、愛知万博が開幕する同年3月の開港を目指している。先月末で、約470ヘクタールの造成用地のうち、約67%にあたる300ヘクタールが埋め立てられた。平野社長は、「当初は、万博に間に合うのか、事業費もオーバーするだろう、との心配する声もあったが、関係者の努力でいずれもクリアできそうだ」と語った。
●名古屋市の外周部を通る名古屋環状2号線の東部・東南部のうち、高針ジャンクション(名東区)−有松インター(緑区)間が来週、着工する運びとなった。名古屋市が都市再生につながる重要プロジェクトと位置づける路線で、中部国際空港へのアクセス道路として期待されるが、同空港の開港や愛知万博までの開通は難しい状況。
同区間(9・7キロ)のうち、国と日本道路公団がまず着工するのは、植田インターと天白川橋付近の2カ所。資材置き場の整地など工事の準備を始め7月から本体工事に取りかかる。環状2号線は名古屋市の中心部から半径10キロの延長約66キロの環状道路。公団などは4月中旬に植田、平針北、鳴海南の3地区の住民を対象に工事説明会を開き、工事の具体的な方法を説明。しかし環境を心配する緑区や名東区の一部住民からは反対の声が上がっている。
●県は名古屋空港に予定される小型機主体のGA空港は、2015年の小型機航空需要を昨年の2倍と見込んだ需要や収支の予測で、15年には赤字転落の可能性と報告した。人件費や維持管理費など採算性を上げる必要性も強調した。