【空港】2002.1.29-2.4動き
●県は新年度、県企業庁が分譲する工業団地などに進出する中小企業の不動産取得税を、現行の４％から１％に減免する方針を決めた。大企業は２％とする。内外からの進出企業を増やし、企業庁の土地の販売を促進するのが狙いだ。細部を詰めたうえ、２月県議会に提案する。全国では兵庫、大阪、神奈川などが２％の減免をしているが、１％は初めて。減免期間は０２〜０６年度の５年間。建物や機械など、土地代以外の投資額が１億円以上あることが条件だ。「従業員３００人以下、資本金１億円以下」の中小企業に「１％」を適用する。対象となる土地は、県企業庁が分譲する工業団地や中部国際空港の地域開発用地のほか、申し入れがあった市町村の所有地など。
県は当初、業種を製造業に限る予定だったが、中部空港の対岸部に造成中の「前島」に、物流業を誘致する必要があることなどから、風俗営業を除く全業種に対象を広げる方針。
試算では、減免措置により単純計算で年間３億７千万〜４億円の税収減となる。県は、進出企業を増やすことで将来の税収確保を図る考えだ。
●中部国際空港の管制塔建設など２工事で談合情報があり、発注者の国土交通省大阪航空局は１月３０日、予定されていた一般競争入札を延期、入札参加業者から事情聴取した。きょう３１日も引き続いて業者から事情を聴いた上で、公正入札調査委員会を開いて今後の対応を決める予定。
同局によると、空港庁舎新築工事と管制塔新築工事の２件で、業者間の談合で落札予定業者（共同企業体）が事前に決まっているとの情報があったという。庁舎は鉄筋４階建て、管制塔は鉄筋５階建てで、いずれも来年８月末ごろの完成を目指している。
●中部国際空港埋め立て用土砂調達のための山林開発事業が中止となった幡豆町の県有地（１５０ヘクタール）について、県に出す代替事業案を検討してきた同町の県有地活用推進委員会（会長・市川稔町議）は、「県民総合情報センター」（仮称）建設などの要望案をまとめた。１月３０日に正式決定し、土地利用の基本構想づくりに反映させるよう県に求める。
同町は昨年８月、深谷元二町長や町内の各種団体、山林開発に反対していたグループを含む住民代表ら２５人で推進委を発足させ、要望案を協議してきた。要望案によると、自然を残す度合いによって県有地を６ゾーンに分割。うち北端に県民総合情報センター、高齢化社会に対応した高度医療、または学術研究施設、文化、スポーツ施設−を立地。残り５ゾーンにハイキング道路やホタル生息地設置などを要望する。
情報センターは、県民にかかわる行政や福祉・介護、生涯学習などの情報を一括管理し、住民に提供する機能を持つ施設。公共事業に民間資金などを取り入れる「ＰＦＩ」の手法で建設するよう提案する。推進委では「各委員の提案の最大公約数的な部分をまとめた」（木下修副会長）とし、県企業庁企画調整課では「今後、県が策定する土地利活用基本構想の参考にさせてもらう」としている。
●半田市など知多地区の５市５町で組織する中部国際空港知多地区連絡協議会（会長・石橋誠晃常滑市長）は１日、空港会社の平野幸久社長に空港整備に伴う地域の活性化対策などを求める要望書を手渡した。
要望書の内容は、�｜聾気琉娶�を尊重した事業推進��環境保全や、日常生活への影響に対する工事車両の安全対策�Ｃ楼荵塞覆寮儷謀�活用や地域優先の雇用、など。
●水野富夫県議会議長は、2日、自民党小牧支部政経セミナーであいさつし、名古屋空港の跡地利用について「県が告示（管理）しないと意味がないし、地域振興も実のあるものになってこない」「最大限、今の空港機能を残す方向で県が投資しようとしたら、新空港の位置づけを考えないといけない。全県民の理解を得ないといけない」と述べた。
