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【03.03.02】乳幼児医療の無料制度各地で拡充へ-新年度予算案 住民運動と日本共産党のがんばりで弥富町で小3まで、豊山町では就学前まで対象に

3月2日「愛知民報」

 県下各市町村の新年度予算案で乳幼児医療費の無料制度を拡充する自治体が増えました。住民の要望を受け、日本共産党は予算要求や議会質問で繰り返し取り上げてきました。

 弥富町ではこれまで就学前まで無料だったのを4月から入院、通院とも小学校3年生までに対象をひろげます。新日本婦人の会弥富支部との懇談で、川瀬輝夫町長が拡充を約束していました。海部郡では飛島村(中学卒業まで)、甚目寺町(小学校卒業まで)に続くものです。

 同郡では佐屋町、佐織町が4月から、美和町が6月から就学前まで乳幼児医療費を無料にする予定です。同郡内では全12町村が窓口無料、所得制限なしで就学前まで以上の医療費を助成することになります。

 海部郡以外で新年度予算案で乳幼児医療費の対象を拡充する予算案を発表した自治体は次のとおり。(2月24日現在)。

●就学前まで=入院、通院とも 豊山町、師勝町、新川町、祖父江町▽入院のみ 春日井市、瀬戸市、豊橋市、豊川市、渥美町(通院は5歳未満まで)、田原町(同)

●5歳未満まで=入院、通院とも=碧南市、安城市、蒲郡市、足助町

 愛知県は新年度も入院、通院とも4歳未満に据え置きます。県の水準を超える無料制度は入院で77市町村(県下88市町村の87・5%)、通院で50市町村(同56・8%)となり、市町村との差がさらにひろがりました。

精神障害者の医療費も無料に、弥富町で半額が全額に

 精神障害者の医療費について弥富町は入院、通院とも全額無料にすることを決めました。3月議会に提案する新年度予算案に盛り込みます。これまでは半額助成でした。

 同町では合わせて精神障害者福祉手帳の受給者にたいし、月額で1級4千円、2級3千円、3級2千円とする手当制度も提案します。

 1993年の障害者基本法改正以来、日本共産党町議団は身体障害者や知的障害者と同じように精神障害者も医療費助成、手当を国、県の制度ができるまで町独自に処遇するよう求めてきました。

 昨年9月議会では三宮十五郎議員の質問に、川瀬輝夫町長が「検討しているので期待してもらいたい」と答えていました。

名古屋市、この4年で3歳未満→就学前に−自・公・民は反対したが…

 名古屋市ではこれまで入院だけだった就学前までの医療費無料制度を通院まで拡大する新年度予算案を市議会に提案しました。お母さんたちの要望が実りました。この4年間では、日本共産党が公約実現にがんばったこともあって、3歳未満児から就学前まで対象がはねあがったことになります。

 就学前までの医療費無料化については、市民団体が市議会に請願を繰り返してきました。4年前の1999年6月議会には新日本婦人の会県本部が請願を提出しました。9月議会で日本共産党の田口一登議員は「大型公共事業を見直し、安心して子どもを生み、育てることのできる名古屋に」と採択を主張しましたが、自民、公明、民主の反対で不採択になりました。

 2000年9月議会でも「小学校入学前まで医療費を無料とする請願」(のぎく保育園父母の会)、02年6月議会では「6歳未満まで引き上げる請願」(県社会保障推進協議会、新日本婦人の会県本部)を自民、公明、民主が反対してつぶしました。

 自民、公明、民主与党は、障害者医療や乳幼児医療に所得制限を持ち込んだ福祉医療をめぐる問題でも市民の願いに背を向けました。松原武久市長が4歳未満児まで無料対象を引き上げるのとセットに、00年9月議会に同年12月から乳幼児(1〜3歳)のうち8300人を切り捨てることを提案。市民団体が市役所前に座り込みなど抗議をつづけました。

 この提案にたいし、日本共産党の黒田二郎議員が健康福祉委員会で「大型公共事業の見直しや市債の借換などで財源はある」と主張しましたが、自民、公明、民主などの賛成で改悪を強行しました。

 01年3月には日本共産党が所得制限を元に戻すよう条例の一部修正案を提案。自民、公明、民主は反対しました。

 同年2、6、9月、02年6月の各議会に出された所得制限撤廃を求める請願(新日本婦人の会県本部)をこれら3党は不採択にしました。

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