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【03.01.21】福祉に痛み強いる神田県政 障害児学校はマンモス化
2003年1月21日 「しんぶん赤旗」
「万博・空港をきちんと成し遂げたい」――神田真秋候補は第一声で力を込めました。税金をムダ使いする愛知万博や中部国際空港を引き継いだ神田氏。あくまでも二大事業をごり押しする一方で、暮らし・福祉には痛みを強いています。自分らしく生きようとする障害者、家族、施設の職員からは、神田県政への怒りや悲鳴の声が上がっています。
万博や空港建設を優先
西枇杷町の戸水純江さん(59)は、重度身体障害がある娘(33)をもつ母親です。戸水さんは、「障害が重いし、学校卒業後の行き場がなかったのです。通う作業所も数が少ないため、親たちは小規模作業所をつくることに力を費やしてきました。今、若い親の苦労を見ると、三十年前の私たちがしてきた苦労と同じです。万博や空港建設を優先して、福祉を切り捨てる神田県政は許せません」と話しました。
加齢してきた障害者や家族は、グループホームなど、障害者や家族が安心して託せる施設の充実を求めています。
先日、名古屋市内で、「池住さんとワイワイガヤガヤ!障害者・家族・関係者の会」が開かれました。愛知県知事候補の池住よしのりさん(58)を囲み、当事者から、視力障害者が列車のホームからの転落を防止する可動さくの設置、保健所・保健師の拡充など、切実な要望が次々と飛び出しました。小規模共同作業所の職員の実態も報告され、県の補助金制度では人件費が足りず、「若い職員の給料が上げられない。本当に熱意に支えられてなんとかやっている」との現場の声。
県内の障害児の学校も、マンモス校化で深刻な問題が起こっています。
養護学校の全国平均の生徒数は約百人、愛知県はその三倍〜四倍です。マンモス校のためトイレが不足し、教室や廊下に仮設トイレを設置する学校もあります。トイレが混む休み時間は、教職員一人で二台の車いすを同時に押し、空いているトイレを探しまわる姿が日常茶飯事。教室も過密状態で、図書館を半分に仕切って教室に転用している学校もあります。
文部科学省の「地方教育費調査報告書」(一九九九年)によると、県内の盲・聾・養護学校在学者一人あたりの経費は、全国平均が九百六十三万円、愛知県は六百七十二万円で、障害児教育に冷たい県政を裏付けています。
お金の使い方を変える池住県政
池住候補との集会で、小規模共同作業所の男性職員は、「重い障害でも普通に日常生活を送りたいと、寒風の中、県庁前で座り込みをしても、微々たる補助金を求める声が届かない。いったいこれはなんだろうと、ものすごい怒りを持っています」と訴えました。
池住候補は「全国に先駆けて福祉を変えていく、そのためには不要な大型公共事業を見直し、縮小、凍結して、お金の使い方を思い切って変えていく。具体的な計画は一緒につくっていきたい」と答えました。