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【02.10.03】設楽ダムはいらない 集水効率悪く水需要予測あいまい 「一都市二空港」支える航空需要もなし 県議会委で林議員が県を追及

2002年10月3日 「しんぶん赤旗」

 日本共産党の林信敏県議は一日、愛知県議会企画環境委員会で、設楽ダムと中部国際空港開港後の名古屋空港のあり方について、県当局の考えをただしました。

●ダムに代わる政策転換要求●

 林県議は、東三河地方の豊川上流に計画されている設楽ダムは、流域面積がせまく集水効率(流入量/利水客量)が一・六で木曽川水系(岩屋ダム九・九、牧尾ダム六・六)、矢作川水系(矢作ダム十一・八)と比べて極端に悪く、豊川水系は大規模ダム建設に適していないと指摘。

 県の水需要予測について、水需要増の要因となる県人口は二〇一〇年、世帯数も二〇一五年をピークに減少すること、また、近年、世帯数が増加している名古屋市でも水需要が減っていることなどをあげ、二〇一〇年以降の人口減少時にも水道の需要増を見込む県当局を批判。「設楽ダムの供用開始時期についての予測があいまいなまま、従来の大規模開発を推進することは許されない」と設楽ダムの中止とダムに代わる「水需要の管理と節水」へ政策転換を求めました。

●コミューター航空争奪戦●

 中部国際空港開港後の名古屋空港のあり方については、新空港と名古屋空港によるコミューター航空の争奪戦の報道を紹介し、「現在の名古屋空港の国内線路線数の四割を占めるコミューター航空を、新空港に移せば、名古屋空港が成り立たず、名古屋空港に残せば新空港の国内線は貧弱になる。『一都市二空港』を支える航空需要はない」と追及しました。

 県当局は「豊川水系の調整池もダムの一種。流量の乏しいところの宿命だ」「人口は減っても世帯数は増え、一人当りの水の使用量は増える」との考えに固執しました。

 空港問題では「コミュータ航空利用者は年間三十万人で、なくなっても新空港に大きな影響はない」と答えました。

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