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【02.07.24】身障者の遠隔地配転 NTT西日本名古屋が撤回

2002年7月25日 「しんぶん赤旗」

 

<写真>「大阪配転はやめろ」と訴える支援共闘会議の人たち=23日、名古屋市中区

 

 

 NTT西日本名古屋支店(笹倉信行支店長)が、身体障害者のAさん(50)=名古屋市緑区=を大阪の子会社へ配転しようとしていた問題で24日、同社は今回の配転をとりやめることを伝えて来ました。

 NTTリストラ反対闘争愛知支援共闘会議(議長、見崎徳弘愛労連議長)が撤回を申し入れたり、日本共産党の八田ひろ子参院議員も総務省に実態を調べるよう要請していました。

 Aさんは、NTTのリストラによる雇用選択のさいに、途中入社のために退職金が同世代の労働者の約半分で、賃金が25%削減の退職再雇用型を選択できず、「満了型」を選ばざるを得ませんでした。

 営業部門へ移るための研修から戻った6月末、上司から「8月1日付で大阪勤務になる」と伝えられました。満了型を選択した労働者の遠隔地配転は同支店ではAさんが初めてでした。

 交通事故で右足を切断、義足をつけ、身体障害者雇用促進法に基づく募集で途中入社したAさん。家族は共働きの妻と小学生2人。糖尿病とC型肝炎も見つかっています。

 上司、支店長に障害や病気、家計の状況を詳しく書いて「単身赴任による二重生活は不可能」と配転をやめるよう訴えました。所属するNTT労組にも相談。支援共闘会議も労組の枠を超えて19日、名古屋支店に申し入れました。このさい、担当部長らは「満了型を選び、全国配転を約束している。みんな応分の痛みを負っている」「障害者も平等に扱う」と言い放ち、労働者は「それぞれの状況を考えてほしい」と訴えました。

 支援共闘会議は23日朝にも、同支店前で「人権無視の配転計画は撤回を」と約30人で宣伝、愛媛県などから名古屋に配転された労働者も「Aさんの配転は非人道的だ」と訴えました。


日本共産党八田ひろ子議員のコメント

 障害を持ったり、病気の労働者をねらい撃ちする「配転」は、人道上も許せません。ご本人と支援者の皆さんの活動で不当配転を阻止できたことは、本当に嬉しいと思います。NTTの中でも人間らしく働きつづけることのできる労働条件を求めて、さらに運動の輪を広げましょう。


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