HOME > 資料集 > 活動と主張(バックナンバー) >

【05.02.13】名古屋松原市政黒書(4)

2月13日「愛知民報」

繰り返される汚職・不正

 2003年には道路清掃談合汚職、2004年には総選挙における日歯連資金にかかわる公選法違反など、相次ぐ不正事件に市民からきびしい批判の声があがっています。


◆市政むしばむ政官業ゆ着
 市発注の道路清掃をめぐる談合事件は、現職の局長や課長、自民党現職市議が逮捕されました。政治家の関与のもと市役所ぐるみで、10年以上にわたり談合を繰り返していたことが明らかになりました。
 新南陽工場建設汚職事件での住民訴訟で、鹿島などのゼネコンと公明党元市議、元市幹部に9億円の損害賠償を命じた判決が最高裁で確定(2004年9月)。“官製談合”が断罪されました(同年11月には鹿島が遅延損害金を含め12億4千万円を名古屋市に支払った)。道路清掃談合汚職事件でも市幹部、自民元市議、関係者に有罪判決が下っています。
 松原市政は、口利き禁止についての要綱(適正職務サポート制度)をつくりましたが、記録の対象を限定し、働きかけをした議員名の公表に制限を設けるなど、実効性の乏しい極めて不十分な内容です。市の入札・契約制度についても談合情報が後を絶たず、抜本的な見直しが必要です。汚職・腐敗根絶のカギはなんといっても企業・団体献金の禁止です。


◆横行する食肉利権
 BSE対策の国産牛肉買い上げ事業をめぐる補助金詐取事件でフジチクグループ会長らが逮捕されました。「部落解放同盟(解同)」の役員をつとめた同会長は、名古屋市政に大きな影響を及ぼしていることが、日本共産党市議団の追及で明らかになっています。
 松原市長は、フジチクグループ会長の親族の結婚式に出席するほど親密な関係です。同会長が実質的に支配している市の第三セクター「名食」(名古屋食肉市場株式会社)が「愛食」(愛知食肉卸売市場協同組合)の営業権を59億円で買いとった問題について、その価格の根拠は不透明のままです。市長は、フジチクの利権あさりの実態を明らかにしようとせず、黒い霧につつまれています。
 現在、港区船見町で新食肉市場建設(総事業費230億円)がすすめられていますが、フジチク系企業の談合情報など黒いウワサが絶えません。利権あさりを許さず、公正なガラス張りの市政が求められています。


◆企業・団体献金に依存
 松原市長の支援団体・「チャレンジ21・名古屋の会」は、愛知県歯科医師連盟から2001年に700万円、2002年に500万円、合計1200万円の献金を受けています。日歯連マネーは大きな政治問題になっており、市長の政治姿勢が問われています。
 「チャレンジ21・名古屋の会」は、これまで市長選挙の直前に政治資金パーティを開いてきました。同パーティは事実上の企業献金集めが目的。「少なくとも市の受注業者からの献金は断るべきだ」との日本共産党の追及に対し、松原市長は「特定業者、あるいは関係の業者からのパーティ券の購入については、抑制的に対処したい。できれば断りたい」とまで答弁しました(2003年11月議会)。
 ところが、報道によれば松原陣営は、今年2月2日、市内のホテルで政治資金パーティを開きました。パーティー券は1枚1万円(4年前は2万円で約1億2千万円の売上げ)とされ昨年末にはほぼ売り尽くしたといわれています。
 市長選挙では松原“オール与党”市政の根深い金権体質に市民のきびしい審判が求められています。

<資料>名古屋駅前新豊田毎日ビル建設の補助金

地区名 名駅4丁目7番 全体事業費826億9200万円
年度
補助金額
補助対象事業
2001年(平成13年)
197,200,000
基本設計
2002年(平成14年)
468,400,000
実施設計
2003年(平成15年)
172,500,000
建物除却、工事監理
2004年(平成16年)
109,010,000
工事監理、共同施設整備
2004年までの総額
947,110,000
 

*補助金総額は平成13、14年は決算額。平成15、16年は予算額
*補助金の財源内訳は国が2分の1、県・市がそれぞれ4分の1。

▲ このページの先頭にもどる