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愛知における総選挙の結果について

2024年10月29日 日本共産党愛知県常任委員会

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 10月27日投開票された総選挙で、愛知をふくめた東海4県で構成される東海ブロックで日本共産党は33万4千599票、得票率5・14%、愛知では17万8千900票、得票率5・52%を獲得しました。全国的には直近の22年参議院選挙から得票を減らしましたが、愛知は92票上回りました。多くのみなさんから物心両面で多大なご支援をいただき、もとむら伸子さんの4期目となる当選をかちとることができたことに心からの感謝を申し上げます。

 今回の選挙で比例東海ブロックとしてかかげた目標は、現有1議席を絶対に確保し、2議席を奪還することでした。もとむらさんに続き、すやま初美さんも国会に押し上げようと、多くのみなさんからご支援をいただきながら、議席獲得に結びつけられなかったことに、県常任委員会として責任を痛感しています。

 今回の選挙で、日本共産党は愛知16小選挙区中13選挙区に候補者を擁立し、たたかいました。小選挙区候補は、日本共産党の政策、立場を大いに訴え、比例東海ブロックで2議席奪還をめざすたたかいの先頭にたって大奮闘しました。小選挙区候補の活動を昼夜を分かたず、支えていただいたみなさんにも心からの感謝を申し上げます。

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 今回の選挙は、日本共産党がスクープした裏金問題に、国民の大きな怒りが広がるもとでたたかわれました。選挙中には、裏金で非公認となった候補者にも、公認された自民党候補と同じ2000万円を支給していたことを、再び「しんぶん赤旗」がスクープし、これが決定打となって〝自公過半数割れ〟という歴史的な結果となりました。

 愛知では自民党が16小選挙区中3選挙区の議席獲得にとどまるという文字通りの〝大敗〟となりました。愛知県連の政治資金パーティーの裏金をあばいた党として、選挙中も国会議員だった候補者全員が〝裏金議員〟であることを明らかにするビラや動画もつくり、徹底追及しました。愛知県党のたたかいが、〝自公過半数割れ〟につながる愛知・自民の〝大敗〟をつくりだす決定的役割を果たしました。

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 選挙では金権腐敗政治の一掃とともに、物価高に苦しむ国民の生活をいかに立て直すかが、大きな争点となりました。これまでわが党が一貫して提案してきた最賃1500円を自民党や立憲民主党も主張し、消費税の減税をほとんどの政党が打ち出しました。日本共産党は、最賃1500円、消費税減税は、大軍拡をやめるとともに、大企業の内部留保への課税をはじめ大企業・富裕層優遇の税制をただし、財源を確保してこそ実現できると訴えました。

 とりわけ愛知では、トヨタが、5兆円を超える巨額の収益をあげ、日本一の内部留保をため込みながら、巨額の減税を受けている実態を暴露し、大企業優遇の自民党政治をただすことを大いに訴えました。

 対話になったところでは、中小企業への支援で最賃1500円を実現する提案や、大企業・富裕層優遇の税制をただし、ただちに消費税を5%に減税する提案に理解がひろがりました。

 他の政党の賃上げや消費税減税の提案は、財源的な根拠のない無責任なものでしたが、国民の暮らしが深刻なだけに、「手取りを増やす」といった国民民主党の打ち出しや「給付金の支給」というれいわ新選組の提案は、とりわけ若い世代のなかで共感、支持を広げました

 しかし、立憲民主党の学校給食無償化・国立大学無償化も含め、賃上げ、消費税の減税という国民の切実な要求を実現しようとすれば、その財源をどうするかが、正面から問われることになります。そのなかで、わが党の提案がますます注目されていくことになるでしょう。

 経済再生プランだけでなく平和外交、ジェンダー平等はじめ今回の選挙で訴えた政策が、〝自公過半数割れ〟という激動する情勢が進展するなかで、国民の注目がむけられる状況が生まれることに確信をもち、8カ月後にはある参議院選挙にむけて日常的な対話をひろげ、理解を広げていく努力を続けていきます。

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 組織活動では、超短期決戦となるもとで愛知の得票目標33万をやりぬくにふさわしい支持を積み上げることはできませんでした。3万人の読者、15万1千人の後援会員に「折り入って作戦」で支持をひろげてもらうよびかけを、すべての人にやりぬこうとよびかけました。最終的に後援会員数をこえる15万3千人に支持をひろげました。実際に出た票は、支持拡大数を上回る17万8千900票でした。

 今回の選挙では、超短期の選挙であったこと、党の高齢化がすすみ、自力がいっそう弱るもとで、前回総選挙の5割の支持拡大にとどまり、結びつき名簿などで当たれなかった人を多く残しました。これらの、働きかけをひろげていれば、2議席奪還に必要だと定めた愛知の得票数23万5千票をこえることは十分できたと思います。

 今回の選挙では、LINEで動画の視聴をよびかけ、支持をひろげるとりくみが、地域、職場、学園支部問わずどこでもひろがりました。とくに職場支部でとりくむが広がったことは、支持拡大の活動を全支部・全党員の活動にしていくうえで、今後に生きるものです。

 党の高齢化がいっそうすすむなかで、選挙体制づくりに苦労し、選挙活動全体が縮小するものとなっています。ここを打開できるのは、世代的継承を中心とした党勢拡大をすすめ、党をつくる以外にありません。JCPサポーターとして選挙活動に参加する人が各地で生まれています。また、「しんぶん赤旗」の役割に注目して、自ら購読を申し出る人も広がっています。選挙を通じて生まれた新たなつながりを生かし、公約実現の活動にとりくみながら、世代的継承を軸とした党勢の拡大に、ただちにとりくんでいく決意です。

以 上