自民党愛知県支部連合会(県連)のパーティー券「裏金」疑惑をめぐって2日、県内に住む市民ら100名が名古屋国税局に対して税務調査をするように申し入れました。
この疑惑は、県連が2022年11月に開いた政治資金パーティーの収入1億5千万円のうち、3千万円超が国会議員19人、県議54人、名古屋市議20人の総勢93人に還流(キックバック)された疑いです。日本共産党愛知県委員会が、県連の政治資金収支報告書(2022年)を調査して明らかになりました。
今回の申し入れでは、県連の政治資金収支報告書(22年)で、県連は97人の議員(国会議員19人、県議57人、市議21人)に対して「政治資金パーティー費用」や「選挙費用」として約5千万円を支出しているが、議員個人の収支報告書には収支の記載がなく、所得税を脱税している疑いがあると指摘しています。
申し入れ人代表の田原裕之弁護士と戸谷隆夫税理士、個人事業者の服部守延氏が同日、名古屋市内で会見を開きました。
97人全員が報告書未記載であることから、組織的に行われた可能性も指摘する田原氏は、「県連からもらったことを隠しているのも許せない。憲法順守義務がある議員が脱税の疑いをもたれること自体がおかしい」と憤ります。
県内で紙製品卸業を営む服部氏は、「確定申告の際、税額に不審な点があればすぐ税務署から通知が来る。議員に対してもしっかり調査してほしい」と訴えました。
(4月4日 しんぶん赤旗)