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学校給食無償化を 保護者ら県に署名5614人分

県教職員(右)に署名を手渡す保護者ら=27日、愛知県庁議事堂

 学校給食の無償化を求めて愛知県内の住民15人が大村秀章県知事と県教育委員会に対し、「愛知県に『学校給食無償化補助金』の創設を求める」署名5614人分を提出しました。県教委保健体育課職員と懇談しました。

 要請は「県独自の学校給食無償化補助金を創設」、「給食無償化に国が責任を持つよう働きかける」の2点。保護者らと連携し、7月から署名を始めました。

 給食無償化は安城市、飛島村、豊根村で実施されています。豊橋市や津島市などでは期限付きで実施されています。

 「学校給食無償化を求める名古屋市民の会」の佐々木ゆかりさんが要請内容を説明し、学校給食の食材費高騰が深刻だと指摘。「県下自治体が臨時交付金を活用し、無償化しているが、公費補助がなくなれば保護者負担を上げるか、給食の質を下げるしかない。全国2位の財政力を持つ愛知県で独自の補助金を創設してほしい」と求めました。

 職員は「署名は重く受け止めたい」と応じながら、「無償化は給食事業設置者の市町村が実情に応じて判断する。国が全国の実施状況を調査しており、結果を待ちたい」と述べるにとどまりました。

 参加した岩倉市の保護者は「6月議会で議論はあったが、『お金がかかる』として不採択。市は国や県の動きを見ている。半額でも補助があれば無償化に進めるのではないか」、一宮市民は「物価高騰による値上げ分が1、2学期は市が補助するが、3学期は半額、来年度は全額が保護者負担になる」、瀬戸市民は「物価高でも賃金は変わらず家計は大変。市町村の事業だとしても、子どもの成長のために国を待たず県として前向きな姿勢を示してほしい」と話しました。

 障害児をもつ母親は「給食は子どもの体づくり、心づくりにとても大事だと実感している。県が率先して無償化に向けた支援をしてほしい」と強く求めました。

 要請後、参加者は県議会各会派の控室を訪問し、給食無償化を要請しました。

( 9月29日 しんぶん赤旗)