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弾道ミサイル避難訓練中止を 県党・市議団が要請

安藤市長(右から3人目)に申し入れる(左から)板倉、那須両市議、しもおく県議ら=5日、愛知県弥富市役所

 愛知県弥富市で国、県、市の共同による弾道ミサイルを想定した防災避難訓練が県内で初めて実施(10日)されるのを前に、日本共産党県議団と弥富市議団は5日、「いたずらに住民の不安をあおる」として安藤正明市長に対し、訓練中止を申し入れました。

 しもおく奈歩県議、那須英二、板倉克典両市議が参加。もとむら伸子衆院議員(東海比例予定候補)、伊藤恵子衆院愛知9区予定候補らが同席しました。

 市によると、弥富市内6学区で毎年1回行われる防災訓練にあわせたもので、今回は大藤学区の住民およそ100人が参加を予定。津波や地震など災害による避難中に全国瞬時警報システム(Jアラート)が発出されたことを想定し、学校や児童館に避難。情報伝達訓練に加え、指定日時に三つの安全行動(低姿勢、頭を守る、揺れが収まるまで動かない)を行う「シェイクアウト」を行うとしています。

 那須市議は「ミサイル発射に対し、頭を抱えてうずくまる訓練は現実的ではない」と指摘。弥富市のほぼ全域が海抜ゼロ㍍地帯であることにふれ、「地震や津波、高潮など水害に備える実践的な防災訓練こそ必要。住民の災害への不安にこたえる訓練に切り替えてほしい」と要望しました。

 安藤市長は「日本は戦争しないと信じているし、ミサイル発射もなくなればいい。しかし、発射される以上は住民にとって有意義な訓練と考えている」と答えました。

 しもおく県議は「このような訓練は住民に不安を与えるだけでなく、平和都市宣言を出している弥富市のイメージを損なうことになる。憲法9条や宣言を生かした平和行政を行ってほしい」と求めました。

 参加者は「ミサイルに対してシェイクアウトで守ることができると住民に勘違いさせてしまう」、「貿易が盛んな名古屋港や弥富ふ頭がある。平和でなければ港は仕事ができない。平和を大事にしてほしい」などと訴えました。

( 9月8日 しんぶん赤旗)