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導水路事業撤退を もとむら衆院東海比例予定候補訴え

国の資料などを示しながら導水路問題を語る、もとむら氏=8月30日、名古屋市東区

日本共産党の、もとむら伸子衆院議員(東海比例予定候補)は8月30日、名古屋市で開かれた党水道下水道労働者後援会の国政学習会に参加し、木曽川水系導水路やPFAS(有機フッ素化合物)、汚染水海洋放出など縦横に語りました。

 木曽川水系導水路事業は「異常渇水時の河川環境の改善」「水道用水及び工業用水の供給」を目的に、揖斐川最上流部にある徳山ダム(岐阜県揖斐川町)の水を木曽川や長良川に流すもの。徳山ダムの総事業費3300億円のうち、名古屋市の負担分は525億円(430億円支払い済み)。100億円弱の残額に加え、毎年2億円の管理費が発生します。

方針一転し容認

 河村たかし名古屋市長が、2009年に「水余り」を理由に導水路事業からの撤退を表明していましたが、今年2月に方針を一転し、導水路事業を容認すると発表。さらに河村市長は、揖斐川の水を名古屋市内に直接引く導水路計画まで提案しだしています。

 市は04年、15年の水需要予測を1日あたり124万立方㍍としていましたが、実際には87万立方㍍で、人口減少や節水などにより21年には80万立方㍍になるなど「水余り」は続いています。愛知、岐阜両県の市民団体からは「ムダにムダを重ねるものだ」と批判の声があがり、党市議団は事業からの撤退を求めています。

 木曽川水系は、用水対策が必要な水系として国から「水資源開発水系」として指定されています。開発には「水資源開発基本計画」(フルプラン)が必要ですが、導水路事業は「当分の間、検証を進め、結果を踏まえて必要な対応を行う」(18年度末)としただけで出されていません。

 もとむら氏は、水需要の予測と実績が大きく離れていることに触れ、「国も名古屋も近年の実績を踏まえた最新の需要予測がない」と述べ、新しいフルプランがないにもかかわらず、国は「名古屋市が求めるなら応じる立場だ」と強調。「事業費は計画段階で890億円。物価高などで現在いくらかかるかも不明。国はこれから事業費を検証するというが、国も名古屋市も根拠なく進めようとしている。横暴を止めなければいけない」と話しました。

PFAS検出も

 そのうえで、木曽川に近い航空自衛隊岐阜基地(岐阜県各務原市)の消火用水槽から、発がん性の疑いがあるPFASが国の基準の380倍の高濃度で検出されたことを紹介し、調査が必要だと訴え。岸田政権が福島原発事故汚染水(アルプス処理水)を海洋放出したことにも触れ、「岸田首相は福島県民の話を聞こうともしない。二重、三重の人権侵害が起きている」と批判しました。

 さらに介護離職者数が年間10万人、ワンオペ夜勤、子どもの自死数が過去最高などの数字もあげて、「生きるのに精いっぱいの人たちが多くいる。こういう現状を放置しながら、『水余り』のなかで不要不急の事業をやっている場合ではない」と強調。政治を大もとから変えるため、比例東海ブロック(定数21)で、すやま初美候補とともに比例2議席へ、国会へ送り出してほしいと呼びかけました。

 参加者から「市長は後付けのように、導水路の目的に堀川の浄化を掲げた。しかし、堀川は斜度がないため流れがなく、川底はヘドロがたまっている。無理に流れをつくれば、ヘドロが海に流れ海洋汚染につながる」など声が上がりました。

 水谷達也後援会長は「学習を通じて、党が果たしている値打ちを知ってほしいと企画した。130%の党づくりへ、いっそう学習を深め、党を大きくしていきたい」と話しました。

(9月2日 しんぶん赤旗)