日本共産党の下奥奈歩愛知県議は6月29日、愛知県議会教育・スポーツ委員会で質問し、給食費無償化や教員不足、教育実習の実態など県の認識をただしました。
下奥議員は、県下20自治体が学校給食無償化に取り組んでいるとして、「無償化に取り組む自治体に県として助成する制度を設けてはどうか。いくらで実現できるか」と質問。県教育委員会は「無償化は各自治体が実情に応じて判断するべきもの。給食費用は全体で年間約300億円」と答弁しました。
教員不足について県教委は、今年度は非正規教員で2603人を補充しているが小中高・特別支援学校で計140人不足していると回答。
そのうえで下奥議員は、民青同盟愛知県委員会が行った教育実習生アンケートも示して、「教育実習での長時間実習やハラスメントで実習生の半数近くが教員になるのをやめると感じた」という深刻な実態を指摘し、過酷な実態を調査し改善するよう迫りました。
県教委は「国の通達も踏まえて過度な負担がないよう各校長、市町村教委には通知している。過度な負担や不適切な指導などについては引き続き必要な改善を行っていく」と応じました。
委員会の審議はネット中継されず、傍聴席は定員10人。この日の委員会では定員を超え、抽選になりました。議論の様子を広く伝えることが急務です。
下奥議員は質問後、傍聴者と交流し、「教育実習について学生の生の声を直接紹介でき、教育委員会とも問題意識を共有できた。学校での働き方を改善し、教員志望の若者が希望を持てるようにしたい。給食無償化には全自治体への半額補助が150億円であると初めて試算額が示された。財政力豊かな愛知県なら十分に実現可能な金額。給食無償化に向けて県民運動をもりあげていきたい」と語りました。
(7月4日 しんぶん赤旗)