愛知県瀬戸市で9月から指定ゴミ袋が約3倍に値上げされることから、怒りの声が噴出しています。13日には市役所前で200人が集まり、値上げ中止を訴えました。
市は、2021年10月、「ゴミ減量への意識改革が必要」として、45㍑(10枚入り)180円から500円、30㍑(同)160円から300円に値上げすると発表しました。22年3月、値上げに反対する市民が「値上げではなく、分別と資源化でゴミ減量を徹底する」請願書4547人分を提出しましたが、議会は賛成少数で否決し、値上げ条例が可決しました。
反対する市民は「瀬戸の暮らしを考える会」を結成し、街頭で値上げの賛否を問うシール投票など取り組み、9割の人が「反対」と答えるなど市民の声を可視化してきました。会は今年3月には再度、ゴミ袋の値上げ中止を求める請願署名3943人分を提出しましたが、「値上げ中止」賛成10人、反対15人で否決しました。
4月の市長選では「値上げ凍結」を掲げた川本雅之候補(日本共産党が自主支援)が値上げ推進派を破って初当選しました。
13日から始まった市議会本会議で、川本市長は値上げを凍結する議案を提出し、議論が始まっています。
考える会は同日、「議会の独断を許すな」と市役所前で値上げ中止を訴える集会を開催。200人が庁舎に向かって、「ごみ袋値上げストップ」「議会は民意を受け止めよ」とコールしました。
参加者が次々にマイクを握り、「コロナ、物価高騰で収入減、支出増のなか、値上げは容認できない」、「ゴミ袋を値上げれば、本当にゴミが減るのか。値上げありきの理由づけではないか」、「捨て方の工夫や分別を徹底することで量は減らせる。最初から値上げはおかしい」など怒りの声を上げました
日本共産党瀬戸市議団の3人も参加し、「2度の請願で、値上げ賛成から反対になった議員もいるが、まだまだ厳しい。みなさんの努力でゴミは減っており、値上げの根拠は薄くなっている。最後まで市民の側に立って頑張り抜く。力を貸してほしい」と連帯のあいさつをしました。
川本市長が提出した値上げ凍結案は7月4日に採決されます。
(6月15日 しんぶん赤旗)