ニュース

教育実習調査 政治動かす 愛知民青と本村議員交流

オンラインで講演する本村議員=4月28日

 愛知県の日本民主青年同盟学生班は4月28日、本村伸子衆院議員を迎えた学習会「軍拡より教育福祉にお金を」を開き、民青の学生実態アンケートで政治が動いたことを学び合いました。

 本村議員は、この日行われた衆院法務委員会で「入管難民法改定案」が自民、公明、維新、国民の賛成多数で可決されたことに触れ、「当事者、家族、弁護士、支援者など参考人質疑も行われず決めてしまった。国連などからの国際人権法に違反するという指摘にも向き合わず、命や尊厳を軽視してきた入管庁の権限をさらに強めるもの。引き続き廃案にするため追及していく」と話しました。

 

軍拡やめ教育へ

 

 本村議員は、2022年の小中高生の自死者数が514人になり過去最多だと指摘し、「子どもの精神的幸福度はOECD(経済協力開発機構)38カ国中37位。国が最優先で取り組むべき課題です。軍事費を2倍にしている場合ではない。世界からあまりにも遅れた教育、福祉、保育にこそお金をかけ、子どもたちの話をじっくりと聞ける環境をつくらなければいけない」と語りました。

 4年生は「小中高生の自殺や不登校が増えているのは軍拡と無関係ではない。子ども30人に大人1人では、話を聞けないし、現場を知らない人が配置基準を決めているとしか思えない。子どもの声がしっかり聞ける環境は本当に必要だと思う」と述べました。

 愛知県の民青が取り組んだ「教育実習実態アンケート」について、本村議員が予算委員会(2月21日)で取り上げたことを紹介しました。

 

学ぶ権利保障を

 

 本村議員は、アンケートで1日の実習時間が14時間30分(研究授業の前)にも及んだ学生がいると述べ、「過酷な実態の下で、教員になることをあきらめるケースが出ていると追及。文科相は「過度な負担を学生に課すことはあってはならない」と答弁しました。

「過酷な実習実態に驚きが広がった」と紹介する本村議員。「早速、文科省が学生の負担軽減、ハラスメント防止の通知を出した。みなさんの運動が行政を動かした。声を届けることができて本当によかった」と話しました。

 アンケート調査に参加した3年生は「調べてみたら、実習でやることが多すぎてあきらめた人が多いことがわかった。通知が出たことは本当にうれしい。もっと政治に当事者の声を届けていきたい」と語りました。

 私立大学に通う学生から「学費が高くて期限までに払えなかった。延滞料を余計に払わなければいけない。親の援助もなく、お金がなくて払えないのにさらに取られるのはおかしい」と訴え。本村議員は「学生の学ぶ権利を保障するため、高すぎる学費も下げていきたい」と応じ、「困ったことがあればぜひ声をかけてほしい」と話しました。

(5月3日 しんぶん赤旗)