愛知県内で学生食料支援にとりくむ日本民主青年同盟日本福祉大学班が10日、豊橋市の早崎英夫さん(愛知農民連元会長)宅を訪れ農民連役員と交流しました。愛知県議選豊橋市区(定数5)で議席奪還をめざす、しもおく奈歩前県議も駆け付けました。
訪問のきっかけは、民青の班会議で「食料支援で野菜など物資を提供してくれる農民連の人にお礼を言いたい」、「日本の農業の状況を知りたい」などの声があがったことです。
交流で、食料支援にとりくむ学生が「これまで3キャンパス(美浜町、半田市、東海市)で38回実施し、1000人近くが利用した。食料支援で嬉しいものトップは野菜です」と報告しました。農民連役員からは農家の高齢化、後継者不足、食料自給率低下など日本農業の状況を報告しました。
■ 県独自の支援を
民青同盟員でもある、しもおく氏は豊橋技術科学大学での食料支援、酪農農家との懇談で出された声を紹介し、「物価高騰に国も愛知県も十分な対策を取っていない。物価高で困窮する学生、運営が厳しい農家へ県独自の支援を求めたい。必ず県議会に戻って学生、農家の声を届けたい」と決意を語りました。
学生から「物価高の影響はどうか」、「後継者不足解消には何が必要か」、「一日の働く時間は何時間くらい」などの質問があり、農民連役員は「キャベツ8個を一つのダンボールに入れる。キャベツの値段は変わらないがダンボールの値段が大幅に上がり収入減になった」、「豊作時の作物の価格暴落や肥料・飼料の値上がりがある。後継者つくりには農業で生活できるよう価格保障や所得補償が必要。多くの国が実施している。日本でも実施してほしい」、「収穫期は長時間労働になる。家畜農家は動物に会わせて早朝から深夜になる」と応じました。
■ 地産地消が大事
学生の「私たちに消費者に何ができるか」の質問に「今の政権の農業政策の転換が必要。政治を変えるために一緒に声をあげてほしい。買い物に外国産でなく安心・安全の日本の農産物を買ってほしい。地産地消が大事」と応じました。
交流に先立ち、学生らは早崎さんの畑で春キャベツの苗植え付けをおこないました。初めての農作業に最初は戸惑っていましたが早崎さんの助言でスムーズに作業ができました。早崎さんは「5月に収穫できたら届ける。私が植えたキャベツと言って自慢してください」と話していました。
参加した学生から「農家の人たちが苦労して野菜を作っているのがよくわかりました。生活に困っている学生に支援してくれて、感謝します」と感想を語っていました。
(12月14日 しんぶん赤旗)