愛知県の労働組合や市民団体、個人でつくる「気候危機打開CO2排出ゼロを目指す愛知の会」(準備会)は4日、名古屋市内で「気候危機は命の問題 向き合おう愛知の責任」をテーマに学習会を開き、オンラインを含め47人が参加しました。
気候ネットワーク代表の浅岡美恵弁護士が「気候・エネルギー危機に立ち向かう 愛知地域の役割の重要性」と題して講演し、CO2濃度や気温の上昇など危険な気候変動や洪水などの気候危機による影響を詳細に報告。「世界各国はCO2削減目標を示し、脱化石燃料、再生可能エネルギー推進へ向かっている。日本は削減目標も再エネ目標も低く、石炭火力の割合が高く、世界に逆行している」と強調し、「愛知県はCO2排出量が千葉県に次ぎ多い。愛知からCO2削減の声をあげることが重要」と指摘し、「世界と地域住民の命・健康を守る運動を広げよう」と呼びかけました。
名古屋中高生国際ボランティア団体どえりゃあWIngs代表の足立心愛さんが、11月に開かれたCOP27(国連気候変動枠組条約第27回締約国会議)に参加した内容を報告。きっかけは今年夏にフィジーを訪れ「30年で200㍍海岸が人家に近づいた。石を積んで防ごうとしたが役にたたない」の声を届けたいと思ったことと述べ、「日本の企業や金融機関は途上国の石炭火力発電所建設などに一番多く融資している。発電所建設のため多くの住民が強制移住させられた。日本の人権侵害、『環境破壊は許されない』とアジアやアフリカの若者とともに訴えた。今後も国境を越えて運動をつくっていきたい」と話し、大きな拍手に包まれました。
武豊町民は「稼働前に住民アンケートに取り組んだ。発電所から出る煤煙や環境汚染が心配の声が多く寄せられた」。ドイツ出身の女性は「ヨーロッパでは脱石炭に向かっている。日本のCO2削減へ一緒に取り組みたい」。知立市の男性は「風力など自然エネルギーを活用する事業を立ち上げた。発電量や利用者が増加している」などの発言がありました。
来年の愛知県知事選に立候補を予定する尾形けいこ子氏(革新県政の会推薦)が参加し、「ストップ気候危機を政策に掲げがんばります」とあいさつしました。
会の結成に向け準備をすすめています。問い合わせはkikokiki.dakai.aichi@gmail.com
(12月7日 しんぶん赤旗)