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福祉予算削減に怒り 保育・医療…関係者ら500人 愛知県民集会

「福祉予算削るな」のバナーを掲げアピールする人たち=30日、名古屋市中区

 「福祉予算を削るな! 福祉を金もうけに利用するな!」を掲げて、名古屋市中区で30日に愛知県民集会が開かれ、福祉、保育、医療関係者ら500人が怒りの声を上げました。

 県学童保育連絡協議会や全国福祉保育労働組合東海地方本部など14団体でつくる実行委員会が主催。毎年秋に行われ、今年で24回目です。コロナ感染の影響で3年ぶりの野外開催です。

 石井一由記実行委員長は岸田政権が強行する社会保障制度改悪に抗議し、「コロナ禍で保育・医療など福祉現場は深刻。岸田首相はウクライナ問題に乗じて改憲や軍事費倍増を狙っている。軍事費が増えれば福祉予算が削られることは歴史が証明している。社会保障制度充実は全国民の願い。『人権保障の社会福祉を』の声を広げよう」と強調しました。

 各分野の人たちが舞台に立ち、保育園児の母親は「通園バスの置き去り事故などの問題は保育士不足が原因。国や自治体は職員確保の予算を増やしてほしい」、障害児の母親は「子どもを含め家族全員がコロナ感染し大変だった。国の感染対策はなっていない。自衛隊予算を増やすのでなくコロナ第8波に備えて税金を使ってほしい」。介護施設の職員は「夜間は一人勤務。持病のある人も多く体調が悪くなっても一人では対応が十分できない。夜間は複数勤務できるよう国は財政支援を」などと訴えました。

 参加者は「人員増を!」「給料上げて!」と書いた手書きのバナーを掲げ、「『権利としての社会福祉』を決してあきらめず、ともに力を合わせてたたかおう」との集会宣言を大きな歓声と拍手で採択。集会後、繁華街3カ所で署名・宣伝のスタンディングをおこない、買い物客らの注目を集めました。

(11月1日 しんぶん赤旗)