15回目の「コロナ災害を乗り越える いのちとくらしを守る なんでも電話相談会」が全国各地で取り組まれた27日、愛知県では愛労連(愛知県労働組合総連合)などが県弁護士会と協力して応じ、コロナ禍で深刻化するDVやパワハラなどの相談が次々と寄せられました。
労働相談員、弁護士、社会保険労務士ら21人が交代で相談に応じました。昼過ぎの全国ニュースで報じられると、一斉に電話が鳴りだし、37件の相談が寄せられました。
40代の女性はDVの相談。「弟がコロナで解雇され、突然実家に帰ってきて、父母や私に暴力をふるっている。父は判断能力が低下し、弟は父の財産を処分しようとしている」と訴え。相談は弁護士会に引き継がれました。
自営業者(69)は「収入はコロナ以前の3分の1に減り、妻のパートも解雇された。緊急小口資金を借りたが返済が苦しい。一時支援金は収入になって所得税もかかる。住宅ローンも残っている。何か方法がないか」と質問。相談員は「まずは返済猶予の相談を。経費になるものを調べて、青色申告に変更してほしい」とアドバイスしました。
4月に転職したサービス業の相談者(32)は「上司から指導も受けられず、パワハラを受けている。メンタルも不調になり、退職勧奨もある。職場はいいところなので、正社員として働き続けたいがどうしたらいいか」と述べ、相談員は社労士会の労働相談窓口を案内しました。
他にも、「派遣で働いていたがコロナにかかり、自宅療養中に職を失った。9月からの仕事は未定。生活ができない」、「23年勤務していたところから一方的に労働時間を短縮され退職した。残っている有給休暇を買い取ると言ったが、お金をもらっていない。労基署にも相談しているが、弁護士を紹介してほしい」など相談がありました。
竹内創事務局長は「生活困窮に追い込まれる人たちが増えている。陽性者数は過去最高レベルで高止まりしており、医療に限らず様々な職場が混乱している。休業支援金も小学校休業等対応助成金も大幅に減額されており、感染対策と支援策を強化する必要がある」と話しました。
次回は10月22日(土)に行われます。
(8月30日 しんぶん赤旗)