名古屋市の労働組合や社会保障団体、市民団体らでつくる「敬老パスと地域交通拡充で元気な名古屋をつくる会」は23日、河村たかし市長に対し、「敬老パス」の利用回数制限の撤回を求める署名1万914人分(第1次)を提出しました。
「敬老パス」は、これまで名古屋市内在住の65歳以上の人が一定額の負担金を支払えば、市営地下鉄・バスに何回でも乗れました。しかし今年2月から私鉄への利用範囲拡大に合わせて年間730回までに利用が制限されました。
署名提出には共同代表の小池田忠(大高南学区区政協力委員長)、丹羽典彦(年金者組合県本部委員長)、早川純午(医師)の3氏ら15人が参加。市健康福祉局の久松克典高齢福祉部長らが応対。日本共産党市議団(田口一登団長)が同席しました。
各氏は「回数制限で利用控えがおきる。高齢者の健康増進・社会参加、地域経済活性化の理念が果たせなくなる」、「河村市長は昨年の市長選で乗り継ぎカウント変更など回数制限の大幅緩和を公約した。公約に責任をもって実施してほしい」と強く回数制限撤回を求めました。
担当職員は「限られた財政のなか、10年間は持続できるように制度を変えた」と述べるにとどまりました。
参加者が「実施から半年。すでに730回を超えた人は何人か。年間で何人になると想定しているのか」と質問。担当者は「現在、250人が730回を超えている。年間、敬老パス交付者の6%、約2万人を想定している。半年間のデータを集計・分析をしている。年度内にまとめる予定」と答えました。
同会は今年5月から署名を始めました。署名は引き続き取り組み第2次分を提出する予定です。
(8月26日 しんぶん赤旗)