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軍拡競争招く核共有 あいち被爆者ネット総会

あいち被爆者支援ネットワーク総会=23日、名古屋市内

 あいち被爆者支援ネットは23日、名古屋市内で総会を開きました。被爆者を含め25人が参加し、核兵器廃絶への決意を固めあいました。

 同ネットは原爆症認定訴訟を支援しようと2004年に結成されました。訴訟支援にとどまらず、被爆者行政への転換、毎年「被爆者を励ますつどい」を開くなど、被爆者に寄り添った運動を続けながら核兵器廃絶を求め運動してきました。

 祖父母と母親が広島で被爆した直野章子・京都大学准教授が「ウクライナ戦争勃発後に平和と被爆体験の継承を考える」と題して記念講演。直野氏は、ウクナイナ危機に乗じた核共有や核抑止論について、「日米の核共有は日本が核兵器の被害国から加害国になること。隣国との相互不信を深め、際限のない軍拡競争になる」と強調。戦後の平和運動や原水爆禁止運動について詳細に述べ、「再び核兵器使用は許さないという被爆者の願いを実現するため運動を広げよう」と訴えました。

 樽井直樹弁護士が20年に渡る原爆症認定訴訟の経過について報告。「裁判を通じて放射線被害の深刻さ、非人道性を明らかにした」と述べ、「国は敗訴が続き2009年に認定の新しい審査方針を決めたが新方針でも救済されない人がいる」と語りました。

 金本弘・県原水爆被災者の会理事長は、「高齢化する被爆者はもとより、健康診断など被爆二世ら公的支援が必要。力を貸してほしい」訴えました。県原水協の青年から「被爆者の願いを引き継ぐため、3年ぶりに広島で開かれる原水爆禁止世界大会に中高生4人を派遣する」と発言がありました。

(7月26日 しんぶん赤旗)