愛知県の大学の日本共産党学生支部は3月31日、すやま初美参院愛知選挙区予定候補を招いてつどいを開き、教員や介護・福祉職をめざす学生が、将来や未来社会を語り合いました。
すやま氏はロシアのウクライナ侵略について、今までなかった非同盟中立国も国連の非難決議に賛成し、「世論で追い詰めながら非武力で戦争をとめようとしている。歴史は進んでいる」と報告。「はてな」リーフも示して、紛争を戦争にしない方法を紹介しました。
自身の生い立ちなどを紹介。小学2年生の時に、母親から「戦時中に戦争に反対した政党があったんだよ」と聞き、「日本共産党をかっこいいと思った」。美術教員をめざし大学に進んで民青に出会い、大学が〝社会をけん引する役割を持ち、人格形成にとって得難い経験ができる場〟だと知りました。広告会社で長時間労働、下請けの搾取、他社との競争を経験し、働くルールの必要性を感じる中、党が大企業の派遣切りに「若者を使い捨てにするな」と追及する姿を見て、「本気で変える気なんだと涙が出た」。東日本大震災のボランティアから「生業(なりわい)再建は政治の仕事。政治を変えないと」と思い、国政に挑戦した―と語りました。
政治を変えたい思いの根本には、てんかんの障害を負った弟の存在があり、「一人ひとりが大切な存在なんだと言える、尊厳をもって生きられる社会にしたい」と語りました。
■ 待遇改善に声を
福祉・教育分野の実態を報告。日本はOECD(経済協力開発機構)ワースト2位の教育予算(2017年)、中学校教員の週労働時間は56時間と最多、3千人超の教員不足、介護・福祉職では女性の賃金が上がらない状況だと話しました。〝家族のケアは女性の役割〟〝家庭で女性が無償で行う仕事の延長〟というジェンダーと構造的問題があると指摘しました。教育、福祉、介護などへの投資は公共事業より経済効果があると述べ、「自信をもってケアワーカーの待遇改善に声を上げていこう」と呼びかけました。
学生から「人間の能力が存分に発揮される社会ってどんな感じ」と質問が出ました。すやま氏は「どれだけ人間を使い捨てにしても、どれだけ環境を破壊しても、もうけを求めるのが今の社会。政治でルールある経済社会をつくり、格差を是正する。自由な時間が増え、一人ひとりの能力を発見・発揮できる社会に」。「ルールある経済社会に段階はある?」との問いに、「まずやりたいのは格差是正。大企業の内部留保に5年間2%課税し、10兆円の財源をつくること。大企業への不公平な減税を正し、社員の賃上げや設備投資に回せば最低賃金引上げも実現できる。賃上げで格差是正にもなるんです」と説明しました。
■ 2人の学生入党
参加者から「公教育への政府介入に危機感を持っている。ジェンダー意識は教育の中で生まれる。教育現場からハラスメントをなくすことやジェンダー平等を実現していきたい」「働きながら待遇改善を求めて訴え、働き方のルールや賃金アップを獲得していきたい」「経済効果はすごくびっくりした。福祉への投資は絶対にやるべきだと思った」などの感想が寄せられました。
つどい後、2人の学生が「もっと学びたい」と入党しました。
(4月2日 しんぶん赤旗)