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名古屋の中村区役所などの跡地 区民に役立つ利用に 「考える会」集会、要望だし合う

区役所の跡地利用について活発に議論した集会=1月30日、名古屋市中村区

 「跡地は区民の声で区民に役立つ使い方にしよう」―。名古屋市中村区で1月30日、移転する中村区役所などの跡地利用を考える集会が開かれ、区民28人が参加しました。「新中村区役所と跡地利用について考える会」が主催。

■ 通路建設実る

 名古屋市は2018年、区内に分散している老朽化した区役所、保健センター、土木事務所の3庁舎を本陣小学校跡地に移転し、合同庁舎を建設すると決定。20年から建設を始め、23年1月から新庁舎で業務を始めます。移転後に解体・更地にするか、耐震補強して残すか検討中です。

 考える会は18年12月に立ちあげられ、市民団体や町内会、老人クラブ、民生委員をしている人も参加しています。

 集会で渥美敦子代表が会結成後の取り組みを紹介しました。区民アンケート(約600人から回答)に取り組んだ。要求の強かった新庁舎近くの地下鉄「本陣」駅からの地下通路建設を求める署名運動をおこない、約5300人分を提出。何度も要請や懇談を重ねてきた結果、21年度予算に通路建設の調査費が計上され、市から『早くて24年着工、工事期間は5年程度』の回答がありました。

 渥美代表は「粘り強い運動が市を動かし通路建設に繋がった。今後も私たちの要望が実現するよう運動を広げよう」と呼びかけました。

■ 高齢者住宅を

 参加者から「跡地を民間に売却せず市民のために活用してほしい」、「当面、旧区役所の講堂や会議室を無料で市民に貸すなど有効活用してほしい」、「区役所跡地には高齢者が自立して安心して住めるシルバーハウジングをつくってほしい」、「保健センター跡地は中区の金山にあるような若者対象のオープン型スペースを造り、若者のイベント、学習や交流・相談が出来るようにしたらいい」、「東南海地震に備え、3庁舎とも耐震補強し避難所として活用すべきだ」などの意見や要望が次々と出されました。

 日本共産党の江上博之市議が、跡地をめぐる市の方針や市議会の論議を報告し、「党市議団として要望が実現するよう全力をあげる」と述べました。

(2月4日 しんぶん赤旗)