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深刻な生活苦 鮮明 愛知の民青 コロナ禍の学生生活調査

食糧を受け取る学生=2021年12月23日、愛知県美浜町

 日本民主青年同盟愛知県員会が実施した「新型コロナ学生生活実態アンケート」によって、生活に苦しむ学生の深刻な実態が浮き彫りになりました。

 同県委員会は2021年、学生に食料支援する「ほこほこ愛知プロジェクト」を、県内27カ所で130回以上実施。利用した学生は6000人を超えました。会場で実施したアンケートには16大学、2専門学校の407人が応じました。回答者の71%が一人暮らし、自宅生17%、寮生12%です。

 コロナの影響による生活の変化では、「苦しくなった」が62%・0%におよび、理由は「収入が減って苦しい」「バイトがあまりできない」「仕送りが減った」「孤独になった」など。高学年ほど「苦しくなった」が多くなり、「2週間の実習中はアルバイトが出来なかった」、「就職活動のため衣類購入や旅費で出費が増えた」と答えています。「変わらない」は36・7%、「楽になった」は1・3%。

 何が負担と感じるか(複数回答)では、食費67・3%が一番多く、次いで「学費」37・6%、「交通費」28・3%の順です。パソコン購入や印刷代などオンライン授業経費と回答した学生が9%います。

 生活の中で意識していること(複数回答)は「外出の回数を減らしている」61・1%、「食費を削っている」43・9%「服・生活用品を削っている」34・0%、「病院・薬を控えている」5・6%でした。「1日1回しか食べない日がある」「今までの日常が日常でなくなった」という声も。

 国にやってほしいこと(複数回答)では「学費免除・無償化」59・5%、「現金給付」41・8%、「学生・若者への無料検査」26・0%、「最低賃金時給1500円」24・3%でした。「奨学金を満額借り負担が大きい」、「兄弟とも学生で学費が大変」、「無料のPCR検査をおこない対面授業にしてほしい」の声があがっています。

 民青県委員会の古川大暁委員長は「オミクロン株急拡大で学生の生活はいっそう厳しくなっています。学生や親の努力では解決しません。国は給付型奨学金拡充や学費半減など学生支援を早急にするべきです」と語りました。

(1月19日 しんぶん赤旗)