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リニア・滑走路 見直す時 環境団体、愛知県知事と交渉

大村知事(左端)と話し合う環境団体の人たち(右側)=27日、愛知県庁

 愛知県内の約50の公害患者や環境団体などでつくる「健康と環境を守れ!愛知の住民いっせい行動実行委員会」は27日、大村秀章県知事に直接交渉し、環境破壊の大型開発見直しを求めました。

 1977年から毎年、市民団体が直接、知事に公害・環境問題で要請しているもの。

 実行委員会代表の籠橋隆明弁護士は「私たちの声や運動を知ってもらい、県内の環境を守るよう努めてほしい」と要請しました。

 参加者はリニア中央新幹線について、東京外環道陥没と同様のシールド工法には不安があると指摘。大村知事は「JR東海が6月に東京・品川で行った説明会を、愛知でも求める」と答弁。参加者は「住民は説明に納得していない。県が主体的に関わるべきだ」と求めました。

 中部国際空港第二滑走路では、参加者が「コロナ禍で中部空港の国際便、国内便とも旅客数が激減し、回復の見通しも見いだせない。2本目の滑走路は見直すべきだ」、と述べ、大村知事は「中部地域発展のため2本目滑走路は不可欠が地元自治体、経済界の認識」と回答。

 持続可能な社会をめざす活動では、知事が「温室効果ガスの多量排出事業者を対象に温暖化対策設備補助金、ゼロミッション自動車普及加速に向け、県独自の自動車税課税減免などをすすめている」と答弁。降下ばいじん問題では、東海市が県平均より多いと認め、「東海市と連携して鉄鋼3社を含め効果ある対策を指導していく」と述べました。

 知事との話し合いの後、各団体が関係部局と話し合いました。

(7月31日 しんぶん赤旗)