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暴力屈せず表現守れ 市民ら不自由展再開訴え

 展示会「私たちの『表現の不自由展・その後』」が事実上の中止に追い込まれている問題で、主催する「表現の不自由展・その後をつなげる愛知の会」は10日、名古屋市内で街頭宣伝を行い、展示の再開を訴えました。

 展示会は同市中区の市民ギャラリー栄を会場に6日から11日までの予定で「慰安婦」を象徴する「平和の少女像」などの作品を展示。8日に施設職員が同施設で郵便物を開けたところ爆竹のようなものが破裂したことを受け、市が11日まで施設を臨時休館することを決め、同展が中止に追い込まれていました。

 会期末が迫る中、会は、正確な情報提供もなく一方的に施設の利用停止を決めた市に抗議し、表現の自由を守るために警備を尽くして再開するよう求めていました。

 マイクを握った会のメンバーらは、「暴力を使って表現を封じ込めようとする卑劣なやり方に怒りを感じる」「市民と行政が力を合わせて、作品がみられる安全な環境をつくり展示を再開させよう」と訴えました。

 宣伝に参加した同市東区の女性(42)は、「暴力で価値観や情報を受け取る機会が無くなることが、まかり通る時代になっているのが恐ろしい。『安全確保』を口実に表現が中止させられ、そのことに誰もあらがえなくなるのを見過ごすのはまずいと思い、この場に来た」と話しました。

 「平和の少女像」を見ようと都内から来た女性(26)は、「賛否両論あるけど自分の目で作品をみてみたかった」と話しました。

(7月11日 しんぶん赤旗)