名古屋出入国在留管理局で3月に亡くなったスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん=当時(33)=の命日となる6日、遺骨が永代供養されている愛知県愛西(あいさい)市の明通寺で支援者など約20人がウィシュマさんをしのぶ集いを行いました。参列者は焼香後、手を合わせ、ウィシュマさんを悼み、それぞれの思いを語りました。
ウィシュマさんを自宅に受け入れようと交流を重ねていた真野明美さん(67)は、衰弱していく彼女の顔も見てきたと述べ、「彼女を救うチャンスがあったにもかかわらず力がなく、今でも悔いが残る」と涙ながらに語りました。適切な治療を受けられずに亡くなった事件の真相解明を求めてウィシュマさんの妹たちが立ち上がっていることに励まされているとして「私も日本をもっと良くしていきたい」と話しました。
同寺の北條良至子さん(67)は、「入管という恐ろしい闇の中で、命を懸けて『これではいけない』とウィシュマさんが光を当てて伝えてくれている。心から『こんな国であってはいけない』と私なりにたたかいたい」とあいさつしました。
他の参加者が「入管で人が亡くなっても誰も起訴されず内部で処分すらされないのはおかしい」「悲劇や絶望をいかに希望に変えていくかは、生かされている者の使命だ。ウィシュマさんのことを伝え続けたい」などと話しました。
(6月7日 しんぶん赤旗)