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保健師の増員急務 もとむら議員が職員と懇談

保健センター職員と懇談する(奥左から)岡田、もとむら、すやま各市=23日、名古屋市中区

■ コロナ病床・療養施設も不足

 緊急事態宣言下で、コロナ変異株の感染が広がるなか、日本共産党のもとむら伸子衆院議員(衆院東海比例予定候補)が23日に名古屋市内で市保健センターの職員らと懇談し、正規職員や病床・療養施設の不足している実情が切実にだされました。岡田ゆき子名古屋市議、すやま初美党県コロナ対策本部長(衆院愛知7区予定候補)らが参加しました。

 愛知県内の1日あたりの感染者数は、2月~3月は2ケタでしたが4月に入り急増。緊急事態宣言に愛知県が追加された5月12日には679人、名古屋市内では13日に269人となり、過去最多になりました。

 感染症対応にとりくむ保健師は「変異株の影響か、若い人への感染が広がっている。人手がまったく足りていない。新規陽性者に対応すれば、自宅療養者への対応が遅れてしまう」、「大村知事が病床はあると言っているが、血中酸素飽和度が80%台にならないと入院できないなど、かなり難しい状態。何日も待っている人もいる。保健師に感染者の命の選別が迫られている」とひっ迫状況を話しました。

 もとむら議員は「総務省が今年度から保健師を増員する地方財政措置を講じたが、実態はどうですか」と質問。保健師からは「本部は保健師が2人増えたが、保健センターの現場には増員がなかった。終わりの見えないコロナ業務に疲弊している。取り返しのつかないミスや職員の体調に影響が出る前に改善してほしい」、「健診や訪問等の通常業務は正規職員しかできない。コロナ業務は派遣職員を増やして対応しているが、派遣職員だけに全て任せるわけにもいかず、どうしても人が足りない。正規職員を増やしてほしい」と要望しました。

 名古屋市内で自宅療養者が多いことが話題になり、センター職員は「宿泊も入院もできず、自宅で待っている人が大勢いる。自宅では治療もできず、これでは療養ではなく自宅待機だ。健康観察では体調の急変に対応できない」と怒りをにじませました。

 名古屋市内では現在、療養施設入所者223人、自宅療養者2457人、健康観察者は4000人を超えています。すやま氏が「宿泊療養施設になぜ入所できないのか」と質問。「病状悪化が予想される方の条件が厳しくなっている。65歳以上の人は肺炎の症状があると入所できず、入院も入所もできない高齢者が出ている」、「そもそも療養施設も病床も足りないことが問題。各自治体で責任を持って拡充するよう政府に求めてほしい」と話しました。

 密でなく、マスクをしていても感染する感染力の強さから、大規模な行政検査を求める声もありました。

 もとむら議員らは、「コロナ封じ込め」の3本柱(早期ワクチン接種・大規模検査・十分な補償)の強化を政府に求めた党の緊急要請を紹介。「コロナ禍での感染症対応の保健師増員は急務。現場の声をふまえ、さらなる増員や予算増を求めていく。みなさんの声が力になる。気付いたことがあればすぐ教えてほしい」と応えました。

(5月28日 しんぶん赤旗)